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〘393㌻〙

第1章

1 ヱホバの僕しもべモーセの死しにし後のちヱホバ、モーセの從者じうしやヌンの子こヨシユアに語かたりて言いひたまはく 2 わが僕しもべモーセは已すでに死しねり然されば汝なんぢいま此このすべての民たみとともに起󠄃たちてこのヨルダンを濟わたり我わがイスラエルの子孫しそんに與あたふる地ちにゆけ 3 凡およそ汝なんぢらが足あしの蹠うらにて踏ふむ所󠄃ところは我われこれを盡こと〴〵く汝なんぢらに與あたふ我わが前󠄃さきにモーセに語かたりし如ごとし 4 汝なんぢらの疆界さかひは荒野あれのおよび此このレバノンより大河おほかはユフラテ河がはに至いたりてヘテ人びとの全󠄃地ぜんちを包󠄃かね日ひの沒いる方かたの大海おほうみに及およぶべし 5 汝なんぢが生いきながらふる日ひの間あひだなんぢに當あたる事ことを得うる人ひとなかるべし我われモーセと偕ともに在ありしごとく汝なんぢと偕ともにあらん我われなんぢを離はなれず汝なんぢを棄すてじ 6 心こゝろを强つよくしかつ勇󠄃いさめ汝なんぢはこの民たみをして我わが之これに與あたふることをその先祖せんぞ等たちに誓ちかひたりし地ちを獲えしむべき者ものなり 7 惟たゞ心こゝろを强つよくし勇󠄃いさみ勵はげんで我わが僕しもべモーセが汝なんぢに命めいぜし律法おきてをこと〴〵く守まもりて行おこなへ之これを離はなれて右みぎにも左ひだりにも曲まがるなかれ然さらば汝なんぢいづくに往󠄃ゆきても利りを得うべし 8 この律法おきての書ふみを汝なんぢの口くちより離はなすべからず夜よも晝ひるもこれを念おもひて其中そのなかに錄しるしたる所󠄃ところをことごとく守まもりて行おこなへ然さらば汝なんぢの途󠄃みち福利さいわひを得え汝なんぢかならず勝󠄃利しようりを得うべし 9 我われなんぢに命めいぜしにあらずや心こゝろを强つよくしかつ勇󠄃いさめ汝なんぢの凡すべて往󠄃ゆく處ところにて汝なんぢの神かみヱホバ偕ともに在いませば懼おそるゝ勿なかれ戰慄をのゝくなかれ

10 茲こゝにヨシユア民たみの有󠄃司つかさびと等たちに命めいじて言いふ 11 陣營ぢんえいの中なかを行ゆきめぐり民たみに命めいじて言いへ汝等なんぢら糧食󠄃かてを備そなへよ三日みつかの內うちに汝なんぢらは此このヨルダンを濟わたり汝なんぢらの神かみヱホバが汝なんぢらに與あたへて獲えさせんとしたまふ地ちを獲えんために進󠄃すゝみゆくべければなりと
 393㌻ 

12 ヨシユアまたルベン人びとガド人びとおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばに吿つげて言いふ 13 ヱホバの僕しもべモーセ前󠄃さきに汝なんぢらに命めいじて言いへり汝なんぢらの神かみヱホバ今いまなんぢらに安息やすみを賜たまへり亦またこの地ちを汝なんぢらに與あたへたまふべしと汝なんぢらこの言詞ことばを記念おもひいでよ 14 汝なんぢらの妻つま子こおよび家畜かちくはモーセが汝なんぢらに與あたへしヨルダンの此旁こなたの地ちに止とゞまるべし然されど汝なんぢら勇󠄃者ゆうしやは皆みな身みをよろひて兄弟きやうだい等たちの先さきにたち進󠄃すゝみ濟わたりて之これを助たすけよ 15 而しかしてヱホバが汝なんぢらに賜たまひし如ごとくなんぢらの兄弟きやうだい等たちにも安息やすみを賜たまふにおよばゞ又󠄂またかれらもなんぢらの神かみヱホバの與あたへたまふ地ちを獲うるにおよばゞ汝なんぢらヱホバの僕しもべモーセより與あたへられしヨルダンの此旁こなた日ひの出いづる方かたなる己おのが所󠄃有󠄃しよいうの地ちに還󠄃かへりてこれを保たもつべしと 16 彼かれらヨシユアに應こたへて言いふ汝なんぢが我等われらに命めいぜし所󠄃ところは我等われら盡こと〴〵く爲なすべし凡すべて汝なんぢが我われらを遣󠄃つかはす處ところには我われら往󠄃ゆくべし〘300㌻〙 17 我われらは一切すべての事ことモーセに聽きゝしたがひし如ごとく亦またなんぢに聽きゝしたがはん唯たゞねがはくは汝なんぢの神かみヱホバ、モーセと偕ともにいましゝごとく汝なんぢと偕ともに在いまさんことを 18 誰たれにもあれ汝なんぢが命令めいれいに背そむき凡すべて汝なんぢが命めいずるところの言ことばに聽きゝしたがはざる者ものあらば之これを殺ころすべし唯たゞなんぢ心こゝろを强つよくしかつ勇󠄃いさめ

第2章

1 茲こゝにヌンの子こヨシユア、シツテムより潜ひそかに二人ふたりの間者かんじやを發いだし之これにいひけるは往󠄃ゆきてかの地ちおよびヱリコを窺うかゞひ探さぐれ乃すなはち彼かれら往󠄃ゆきて妓婦󠄃あそびめラハブと名なづくる者ものの家いへに入いりて其處そこに寢いねけるが 2 或ある人ひとヱリコの王わうに吿つげて觀みよイスラエルの子孫しそんの者ものこの地ちを探さぐらんとて今宵󠄃こよひこゝに入いりきたれりといふ 3 是こゝに於おいてヱリコの王わうラハブに言いひつかはしけるは汝なんぢにきたりて汝なんぢの家いへに入いりし人ひとを曳ひきいだせ彼かれらは此この全󠄃國ぜんこくを探さぐらんとて來きたれるなり 4 婦󠄃人をんなかのふたりの人ひとを將ゐて之これを匿かくし而しかして言いふ實げにその人々ひと〴〵はわが許もとに來きたれり然しかれども我われその何處いづくよりか知しらざりしが 5 黃昏たそがれどき門もんを閉とづるころに出いでされり我われその人々ひと〴〵の何處いづくへ往󠄃ゆきしかを知しらず急󠄃いそぎその後あとを追󠄃おへ然さらば之これに追󠄃及おひしかんと
 394㌻ 
6 その實じつは婦󠄃をんなすでにかれらを領ゐて屋葢やねに升のぼり屋葢やねの上うへに列ならべおきたる麻󠄃あさのなかに之これをかくしゝなり 7 かくてその人々ひと〴〵彼かれらの後あとを追󠄃おひヨルダンの路みちをゆきて渡場わたりばに赴おもむけり、かれらの後あとを追󠄃おふ者もの出いづるや直たゞちに門もんを閉とざしぬ

8 二人ふたりのもの未いまだ寢いねずラハブ屋背やねに上のぼりて彼かれらのもとに來きたり 9 これに言いひけるはヱホバこの地ちを汝なんぢらに賜たまへり我われらは甚いたく汝なんぢらを懼おそる此この地ちの民たみ盡こと〴〵く汝なんぢらの前󠄃まへに消󠄃亡きえうせん我われこの事ことを知しる 10 其そは汝なんぢらがエジプトより出いで來きし時ときヱホバなんぢらの前󠄃まへにて紅海こうかいの水みづを乾ほしたまひし事ことおよび汝なんぢらがヨルダンの彼旁かなたにありしアモリ人びとの二箇ふたりの王わうシホンとオグとになしゝこと即すなはちことごとく之これを滅ほろぼしたりし事ことを我われら聞きゝたればなり 11 我われら之これを聞きくや心こゝろ怯おぢけなんぢらの故ゆゑによりて人ひとの魂たましひきえうせたり汝なんぢらの神かみヱホバは上うへの天てんにも下したの地ちにも神かみたるなり 12 然さらば請󠄃こふ我われすでに汝なんぢらに恩おんを施ほどこしたれば汝なんぢらも今いまヱホバを指さして我わが父󠄃ちゝの家いへに恩おんをほどこさんことを誓ちかひて我われに眞󠄃實まことの記號しるしを與あたへよ 13 又󠄂またわが父󠄃母ふぼ兄弟きやうだい姉妹しまいおよび凡すべて彼かれらに屬つける者ものをながらへしめ我われらの生命いのちを拯すくひて死しを免まぬかれしめんことを誓ちかへよ 14 二人ふたりのものこれに言いひけるは汝なんぢら若もしわれらの此事このことを洩もらすことなくば我われらの生命いのち汝なんぢらに代かはりて死しなん又󠄂またヱホバわれらに此この地ちを與あたへたまふ時ときには我われらなんぢに恩おんを施ほどこし眞󠄃實まことを盡つくさん〘301㌻〙

15 是こゝにおいてラハブ繩󠄂なはをもて彼かれらを窓まどより縋つりおろせり是こは其その家いへ邑まちの石垣いしがきの上うへにありてかれ石垣いしがきの上うへに住󠄃すみしによる 16 ラハブかれらに言いひけるは恐おそらくは追󠄃おふ者ものなんぢに遇󠄃あはん汝なんぢら山やまに往󠄃ゆきて三日みつかが間あひだそこに隱かくれをり追󠄃おふ者ものの還󠄃かへるを待まちて後のち去さりゆくべし 17 二人ふたりのものかれに言いひけるは汝なんぢが我われらに誓ちかはしゝ此この誓ちかひにつきては我われら罪つみを獲えじ 18 我われらが此この地ちに打うちいらん時ときは汝なんぢ我われらを縋つりおろしたりし窓まどに此この一條ひとすぢの赤あかき紐ひもを結ゆひつけ且かつ汝なんぢの父󠄃母ふぼ兄弟きやうだいおよび汝なんぢの父󠄃ちゝの家いへの眷族けんぞくを悉こと〴〵く汝なんぢの家いへに聚あつむべし 19 凡すべて汝なんぢの家いへの門かどを出いでて街衢ちまたに來きたる者ものはその血ち自身みづからの首かうべに歸きすべし我われらは罪つみなし然されどもし汝なんぢとともに家いへにをる者ものに手てをくはふることをせばその血ちは我われらの首かうべに歸きすべし
 395㌻ 
20 將はた汝なんぢもし我われらのこの事ことを洩もらさば汝なんぢが我われらに誓ちかはせたる誓ちかひに我われらあづかることなし 21 ラハブいひけるはなんぢらの言ことばのごとくすべしと斯かくてかれらを出いだし去さらしめて赤あかき紐ひもを窓まどに結むすべり

22 かれら往󠄃ゆきて山やまにいり追󠄃おひ來きたるもののかへるを待まちて三日みつかが間あひだそこに居をれりおひ來きたれるもの徧あまねく彼かれらを途󠄃みちに尋󠄃たづねしかども終󠄃つひに獲えざりき 23 而しかしてかの二箇ふたりの人ひとは山やまを下くだり河かはを濟わたりて歸かへりヌンの子こヨシユアに詣いたりて其その有󠄃ありし事等ことどもをつぶさに陳のぶ 24 またヨシユアにいふ誠󠄃まことにヱホバこの國くにをことごとく我われらの手てに付わたしたまへりこの國くにの民たみは皆みな我われらの前󠄃まへに消󠄃きえうせんと

第3章

1 ヨシユア朝󠄃あさはやく起󠄃おきいでてイスラエルの人々ひと〴〵とともにシツテムを打うち發たちてヨルダンにゆき之これを濟わたらずして其處そこに宿やどりぬ 2 斯かくて三日みつかの後のち有󠄃司つかさびとら陣營ぢんえいの中なかをめぐり 3 民たみに命めいじて曰いふ汝なんぢら祭司さいし等たちレビ人びとがなんぢらの神かみヱホバの契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かき出いだすを見みば其處そこを發たち出いでてその後うしろに從したがへ 4 されど汝なんぢらとその櫃はことの間あひだには量はかりて凡およそ二千キユビト許ばかりの隔󠄃離へだたりあるべし之これに近󠄃ちかづく勿なかれなんぢらその行ゆくべき途󠄃みちを知しらんためなり汝なんぢらは未いまだこの途󠄃みちを經へしことなかりき 5 ヨシユアまた民たみに言いふ汝なんぢら身みを潔󠄄きよめよヱホバ明日あすなんぢらの中なかに妙たえなる事ことを行おこなひたまふべしと 6 ヨシユア祭司さいし等たちに吿つげていふ契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かき民たみに先さきだちて濟わたれと則すなはち契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かき民たみに先さきだちて進󠄃すゝめり

7 ヱホバ、ヨシユアに言いひたまひけるは今日けふよりして我われイスラエルの衆もろ〳〵の目めの前󠄃まへに汝なんぢを尊󠄅たふとくし我わがモーセと偕ともにありし如ごとく汝なんぢと偕ともにあることを之これに知しらせん〘302㌻〙 8 なんぢ契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かくところの祭司さいし等たちに命めいじて言いへ汝なんぢらヨルダンの水際みづぎはにゆかばヨルダンにいりて立たつべしと
 396㌻ 
9 ヨシユア、イスラエルの人々ひと〴〵にむかひて汝なんぢら此こゝに近󠄃ちかづき汝なんぢらの神かみヱホバの言ことばを聽きけと 10 而しかしてヨシユア語かたりけらく活いける神かみなんぢらの中うちに在いましてカナン人びとヘテ人びとヒビ人びとペリジ人びとギルガシ人びとアモリ人びとヱブス人びとを汝なんぢらの前󠄃まへより必かならず逐󠄃おひはらひたまふべきを左さの事ことによりてなんぢら知しるべし 11 視みよ全󠄃地ぜんちの主しゆの契󠄅約けいやくの櫃はこなんぢらに先さきだちてヨルダンにすゝみ入いる 12 然されば今いまイスラエルの支󠄂派󠄄わかれの中うちより支󠄂派󠄄わかれごとに一人ひとりづつ合あはせて十二人にんを擧あげよ 13 全󠄃地ぜんちの主しゆヱホバの櫃はこを舁かくところの祭司さいし等たちの足あしの蹠うらヨルダンの水みづの中なかに踏ふみとゞまらばヨルダンの水みづ上かみより流ながれくだる水みづきれとゞまり立たちてうづだかくならん

14 かくて民たみはヨルダンを濟わたらんとてその幕屋まくやを立たち出いで祭司さいし等たちは契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かきて之これに先さきだちゆく 15 抑々そも〳〵ヨルダンは收穫かりいれの頃ころには絕たえずその岸きしにことごとく溢󠄃あふるゝなれど櫃はこを舁かく者等ものどもヨルダンに到いたり櫃はこを舁かける祭司さいし等たちの足あし水際みづぎはに浸󠄃ひたると齊ひとしく 16 上かみより流ながれくだる水みづ止とゞまりて遙はるかに遠󠄄とほき處ところまで涸かれザレタンに近󠄃ちかきアダム邑まちの邊󠄎ほとりにて積つもり起󠄃たちて堆うづたかくなりアラバの海うみすなはち鹽しほ海うみの方かたに流ながれくだる水みづまつたく截きれ止とゞまりたれば民たみヱリコにむかひて直たゞちに濟わたれり 17 即すなはちヱホバの契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かける祭司さいし等たちヨルダンの中なかの乾かわける地ちに堅かたく立たちをりてイスラエル人びとみな乾かわける地ちを渉わたりゆき遂󠄅つひに民たみことごとくヨルダンを濟わたりつくせり

第4章

1 民たみことごとくヨルダンを濟わたりつくしたる時ときヱホバ、ヨシユアに語かたりて言いひたまはく 2 汝なんぢら民たみの中うちより支󠄂派󠄄わかれごとに一人ひとりづつ合あはせて十二人にんを擧あげ 3 これに命めいじて言いへ汝なんぢらヨルダンの中なか祭司さいし等たちの足あしを踏ふみとめしその處ところより石いし十二を取とりあげてこれを負󠄅おひ濟わたり此この夜よなんぢらが宿やどる宿やどり場ばに居すゑよと 4 ヨシユアすなはちイスラエルの人々ひと〴〵の中うちより支󠄂派󠄄わかれごとに預かねて一人ひとりづつを取とりて備そなへおきぬその十二人にんの者ものを召めしよせ
 397㌻ 
5 而しかしてヨシユアこれに言いひけるは汝なんぢらの神かみヱホバの契󠄅約けいやくの櫃はこの前󠄃まへに當あたりて汝なんぢらヨルダンの中なかにすゝみ入いりイスラエルの人々ひと〴〵の支󠄂派󠄄わかれの數󠄄かずに循したがひて各々おの〳〵石いしひとつを取とりあげて肩󠄃かたに負󠄅おひきたれ 6 是これは汝なんぢらの中うちに徴しるしとなるべし後のちの日ひにいたりて汝なんぢらの子輩こら是等これらの石いしは何なにのこゝろなりやと問とふて言いはば 7 之これにいへ往󠄃昔むかしヨルダンの水みづヱホバの契󠄅約けいやくの櫃はこの前󠄃まへにて裁斷きれとゞまりたる事ことを表あらはすなり即すなはちそのヨルダンを濟わたれる時ときにヨルダンの水みづきれ止とゞまれりこの故ゆゑにこれらの石いしを永ながくイスラエルの人々ひと〴〵の記念きねんとなすべしと〘303㌻〙

8 イスラエルのひとびとヨシユアの命めいぜしごとく然しかなしヱホバのヨシユアに吿つげたまひし如ごとくイスラエルの人々ひと〴〵の支󠄂派󠄄わかれの數󠄄かずにしたがひてヨルダンの中なかより石いし十二を取とりあげ之これを負󠄅おひわたりてその宿やどる處ところにいたり之これを其處そこにすゑたり 9 ヨシユアまたヨルダンの中なかにおいて契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かける祭司さいし等たちの足あしを踏ふみ立たてし處ところに石いし十二を立たてたりしが今日こんにちまでも尙なほ彼處かしこにあり 10 櫃はこを舁かける祭司さいし等たちはヱホバのヨシユアに命めいじて民たみに吿つげしめたまひし事ことの悉こと〴〵く成󠄃なるまでヨルダンの中なかに立たちをれり凡すべてモーセのヨシユアに命めいぜし所󠄃ところに適󠄄かなへり民たみは急󠄃いそぎて濟わたりぬ 11 民たみの悉こと〴〵く濟わたりつくせるときヱホバの櫃はこおよび祭司さいし等たちは民たみの觀みる前󠄃まへにて濟わたりたり 12 ルベンの子孫しそんガドの子孫しそんおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばモーセの之これに言いひたりし如ごとく身みをよろひてイスラエルの人々ひと〴〵に先さきだちて濟わたりゆき 13 凡およそ四萬人まんにんばかりの者もの軍いくさの裝よそほひに身みを堅かため攻せめ戰たゝかはんとてヱホバに先さきだち濟わたりてヱリコの平󠄃野ひらのに至いたれり 14 ヱホバこの日ひイスラエルの衆人もろびとの目めの前󠄃まへにてヨシユアを尊󠄅たふとくしたまひければ皆みなモーセを畏おそれしごとくに彼かれを畏おそる其その一生いつしようの間あひだ常つねに然しかり

15 ヱホバ、ヨシユアに語かたりて言いひたまひけるは 16 なんぢ證詞あかしの櫃はこを舁かける祭司さいし等たちにヨルダンを出いできたれと命めいぜよ
 398㌻ 
17 ヨシユアすなはち祭司さいし等たちに命めいじヨルダンを出いできたれと言いひければ 18 ヱホバの契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かける祭司さいし等たちヨルダンの中なかより出いできたる 祭司さいし等たち足あしの蹠うらを陸くが地ちに擧あぐると齊ひとしくヨルダンの水みづ故もとの處ところに流ながれかへりて初はじめのごとくその岸きしにことごとく溢󠄃あふれぬ

19 正月󠄃しやうぐわつの十日とをかに民たみヨルダンを出いできたりヱリコの東ひがしの境界さかひなるギルガルに營えいを張はれり 20 時ときにヨシユアそのヨルダンより取とりきたらせし十二の石いしをギルガルにたて 21 イスラエルの人々ひと〴〵に語かたりて言いふ後のちの日ひにいたりて汝なんぢらの子輩こらその父󠄃ちゝに問とふて是これらの石いしは何なにの意こゝろなりやと言いはば 22 その子輩こらに吿つげしらせて言いへ在昔むかしイスラエルこのヨルダンを陸くが地ちとなして濟わたりすぎし事ことあり 23 即すなはち汝なんぢらの神かみヱホバ、ヨルダンの水みづを汝なんぢらの前󠄃まへに乾涸ほしからして汝なんぢらを濟わたらせたまへり其その事ことは汝なんぢらの神かみヱホバの我われらの前󠄃まへに紅海こうかいを乾涸ほしからして我われらを渡わたらせたまひし狀况ありさまの如ごとくなりき 24 斯かくなしたまひしは地ちの諸もろ〳〵の民たみをしてヱホバの手ての力ちからあるを知しらしめ汝なんぢらの神かみヱホバを恒つねに畏おそれしめんためなり〘304㌻〙

第5章

1 ヨルダンの彼旁かなたに居をるアモリ人びとの諸もろ〳〵の王わうおよび海邊󠄎うみべに居をるカナン人びとの諸もろ〳〵の王わうはヱホバ、ヨルダンの水みづをイスラエルの人々ひと〴〵の前󠄃まへに乾涸ほしからして我われらを濟わたらせたまひしと聞ききイスラエルの人々ひと〴〵の事ことによりて神魂たましひ消󠄃きえ心こゝろも心こゝろならざりき

2 その時ときヱホバ、ヨシユアに言いひたまひけるは汝なんぢ石いしの小刀こがたなを作つくり重かさねて復またイスラエルの人々ひと〴〵に割󠄅禮かつれいを行おこなへと 3 ヨシユアすなはち石いしの小刀こがたなを作つくり陽皮やうひ山ざんにてイスラエルの人々ひと〴〵に割󠄅禮かつれいを行おこなへり 4 ヨシユアが割󠄅禮かつれいを行おこなひし所󠄃以ゆゑは是これなりエジプトより出いできたりし民たみの中うちの一切すべての男をとこすなはち軍人いくさびとは皆みなエジプトを出いでし後のち途󠄃みちにて荒野あれのに死しにたりしが 5 その出いで來きし民たみはみな割󠄅禮かつれいを受うけたる者ものなりき然されどエジプトを出いでし後のち途󠄃みちにて荒野あれのに生うまれし民たみには皆みな割󠄅禮かつれいを施ほどこさざりき
 399㌻ 
6 そもそもイスラエルの人々ひと〴〵は四十年ねんの間あひだ荒野あれのを步あゆみをりて終󠄃つひにそのエジプトより出いで來きし民たみすなはち軍人いくさびと等らことごとく亡うせはてたり是これヱホバの聲こゑに聽きゝしたがはざりしに因よりてなり是こゝをもてヱホバかれらの先祖せんぞ等たちに誓ちかひて我等われらに與あたへんと宣のたまひし地ちなる乳󠄃ちゝと蜜みつとの流ながるゝ地ちを之これに見みせじと誓ちかひたまへり 7 かれらに繼つぎて興おこらしめたまひしその子輩こらにはヨシユア割󠄅禮かつれいを行おこなへりかれらは途󠄃みちにて割󠄅禮かつれいを施ほどこさゞりしによりて割󠄅禮かつれいなきものなりければなり 8 一切すべての民たみに割󠄅禮かつれいを行おこなふこと畢をはりぬれば民たみは陣ぢん營えいに其その儘まゝ居をりてその痊いゆるを待まてり 9 時ときにヱホバ、ヨシユアにむかひて我われ今日けふエジプトの羞辱はづかしめを汝なんぢらの上うへより轉まろばし去されりと宣のたまへり是こゝをもてその處ところの名なを今日こんにちまでギルガル(轉まろび)と稱󠄄となふ

10 イスラエルの人々ひと〴〵ギルガルに營えいを張はりその月󠄃つきの十四日かの晩ばんヱリコの平󠄃野ひらのにて逾越節󠄄すぎこしいはひを行おこなへり 11 而しかして逾越節󠄄すぎこしいはひの翌󠄃日あくるひその地ちの穀物こくもつ酵たねいれぬパンおよび烘麥いりむぎをその日ひに食󠄃くらひけるが 12 その地ちの穀物こくもつを食󠄃くらひし翌󠄃日あくるひよりしてマナの降󠄄ふることを止やみてイスラエルの人々ひと〴〵かさねてマナを獲えざりき其その年としはカナンの地ちの產物なりいでものを食󠄃くらへり

13 ヨシユア、ヱリコの邊󠄎ほとりにありける時とき目めを擧あげて觀みしに一箇ひとりの人ひと劍つるぎを手てに拔ぬき持もちて己おのれにむかひて立たちゐければヨシユアすなはちその許もとにゆきて之これに言いふ汝なんぢは我等われらを助たすくるか將はたわれらの敵てきを助たすくるか 14 かれいひけるは否いなわれはヱホバの軍旅󠄃ぐんりよの將しやうとして今いま來きたれるなりとヨシユア地ちに俯伏ひれふして拜はいし我わが主しゆなにを僕しもべに吿つげんとしたまふやと之これに言いへり 15 ヱホバの軍旅󠄃ぐんりよの將しやうヨシユアに言いひけるは汝なんぢの履くつを足あしより脫ぬぎされ汝なんぢが立たちをる處ところは聖󠄃きよきなりとヨシユア然しかなしぬ〘305㌻〙

第6章

1 (イスラエルの人々ひと〴〵の故ゆゑによりてヱリコは堅かたく閉とざして出で入いりする者ものなし) 2 ヱホバ、ヨシユアに言いひたまひけるは觀みよわれヱリコおよびその王わうと大勇󠄃士だいゆうしとを汝なんぢの手てに付わたさん 3 汝なんぢら軍人いくさびとみな邑まちを繞めぐりて邑まちの周󠄃圍󠄃まはりを一次󠄄ひとたびまはるべし汝なんぢ六日むいかが間あひだかく爲せよ
 400㌻ 
4 祭司さいし等たち七人にんおのおのヨベルの喇叭らつぱをたづさへて櫃はこに先さきだつべし而しかして第七日なぬかめには汝なんぢら七なゝ次󠄄たび邑まちをめぐり祭司さいし等たち喇叭らつぱを吹ふきならすべし 5 然しかして祭司さいし等たちヨベルの角かくを音󠄃おとながくふきならして喇叭らつぱの聲ねなんぢらに聞きこゆる時ときは民たみみな大おほいに呼よばはり喊さけぶべし然しかせばその邑まちの石垣いしがき崩󠄃くづれおちん民たみみな直たゞちに進󠄃すゝみて攻せめのぼるべしと 6 ヌンの子こヨシユアやがて祭司さいし等たちを召めして之これに言いふ汝なんぢら契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かき祭司さいし等たち七人にんヨベルの喇叭らつぱ七なゝつをたづさへてヱホバの櫃はこに先さきだつべしと 7 而しかして民たみに言いふ汝なんぢら進󠄃すゝみゆきて邑まちを繞めぐれ甲冑よろひかぶとのものどもヱホバの櫃はこに先さきだちて進󠄃すゝむべしと

8 ヨシユアかく民たみに語かたりしかば七人にんの祭司さいし等たちおのおのヨベルの喇叭らつぱをたづさへヱホバに先さきだちすゝみて喇叭らつぱを吹ふきヱホバの契󠄅約けいやくの櫃はここれにしたがふ 9 即すなはち甲冑よろひかぶとのものどもは喇叭らつぱを吹ふくところの祭司さいし等たちにさきだちて行ゆき後軍しんがりは櫃はこの後うしろに行ゆく祭司さいしたちは喇叭らつぱを吹ふきつゝすゝめり 10 ヨシユア民たみに命めいじて言いふ汝なんぢら呼よばはる勿なかれ汝なんぢらの聲こゑを聞きこえしむるなかれまた汝なんぢらの口くちより言ことばを出いだすなかれわが汝なんぢらに呼よばはれと命めいずる日ひにおよびて呼よばはるべしと 11 而しかしてヱホバの櫃はこをもち邑まちを繞めぐりて一周󠄃ひとまはりし陣ぢん營えいに來きたりて營えい中ちうに宿やどれり

12 又󠄂またあくる朝󠄃あさヨシユアはやく興おきいで祭司さいし等たちヱホバの櫃はこを舁かき 13 七人にんの祭司さいし等たちおのおのヨベルの喇叭らつぱをたづさへヱホバの櫃はこに先さきだちて行ゆき喇叭らつぱを吹ふきつゝすゝみ甲冑よろひかぶとの者等ものどもこれに先さきだちて行ゆき後軍しんがりはヱホバの櫃はこの後うしろに行ゆく祭司さいし等たち喇叭らつぱをふきつゝ進󠄃すゝめり 14 その次󠄄つぎの日ひにも一ひと次󠄄たび邑まちを繞めぐりて陣ぢん營えいに歸かへり六日むいかが間あひだ然しかなせり

15 第七日なぬかめには夜明よあけに早はやく興おきいで前󠄃まへのごとくして七なゝ次󠄄たび邑まちを繞めぐれり唯たゞこの日ひのみ七なゝ次󠄄たび邑まちを繞めぐりたり 16 七なゝ次󠄄たび目めにいたりて祭司さいし等たち喇叭らつぱを吹ふくときにヨシユア民たみに言いふ汝なんぢら呼よばはれヱホバこの邑まちを汝なんぢらに賜たまへり 17 この邑まちおよびその中なかの一切すべての物ものをば詛のろはれしものとしてヱホバに献さゝぐべし唯たゞ妓婦󠄃あそびめラハブおよび凡すべて彼かれとともに家いへに在あるものは生いかし存おくべしわれらが遣󠄃つかはしゝ使󠄃者つかひを匿かくしたればなり
 401㌻ 
18 唯たゞ汝なんぢら詛のろはれし物ものを愼つゝしめ恐おそらくは汝なんぢら其それを詛のろはれしものとして献さゝぐるに方あたりその詛のろはれし物ものを自みづから取とりてイスラエルの陣ぢん營えいをも詛のろはるゝものとならしめ之これをして惱なやましむるに至いたらん〘306㌻〙 19 但たゞし銀ぎん金きん銅器どうき鐵器てつきなどは凡すべてヱホバに聖󠄃別きよめて奉たてまつるべきものなればヱホバの府庫くらにこれを携たづさへいるべしと 20 是こゝにおいて民たみよばはり祭司さいし喇叭らつぱを吹ふきならしけるが民たみ喇叭らつぱの聲おとをきくと齊ひとしくみな大おほ聲ごゑを擧あげて呼よばはりしかば石垣いしがき崩󠄃くづれおちぬ斯かゝりしかば民たみおのおの直たゞちに邑まちに上のぼりいりて邑まちを攻せめ取とり 21 邑まちにある者ものは男女をとこをんな少わかきもの老おいたるものの區別わかちなく盡こと〴〵くこれを刃󠄃やいばにかけて滅ほろぼし且かつ牛うし羊ひつじ驢馬ろばにまで及およぼせり

22 時ときにヨシユアこの地ちを窺うかゞひたりし二箇ふたりの人ひとにむかひ汝なんぢらかの妓婦󠄃あそびめの家いへに入いりかの婦󠄃人をんなおよびかれに屬つける一切すべてのものを携たづさへいだしかれに誓ちかひし如ごとくせよと言いひければ 23 間者かんじやたりし少わかき人等ひとたちすなはち入いりてラハブおよびその父󠄃母ちちはは兄弟きやうだいならびに彼かれにつけるすべてのものを携たづさへ出いだしまたその親戚しんせきをも携たづさへ出いだしイスラエルの陣ぢん營えいの外そとにかれらを置おけり 24 斯かくて火ひをもて邑まちとその中なかの一切すべてのものを焚やきぬ但たゞし銀ぎん 金きん 銅器どうき 鐵器てつきなどはヱホバの室いへの府庫くらに納󠄃をさめたり 25 妓婦󠄃あそびめラハブおよびその父󠄃ちゝの家いへの一族いちぞくと彼かれに屬つける一切すべての者ものとはヨシユアこれを生いかし存おきければラハブは今日こんにちまでイスラエルの中なかに住󠄃すみをる是こはヨシユアがヱリコを窺うかゞはせんとて遣󠄃つかはしゝ使󠄃者つかひを匿かくしたるに因よりてなり 26 ヨシユアその時とき人衆ひと〴〵に誓ちかひて命めいじ言いひけるは凡およそ起󠄃たちてこのヱリコの邑まちを建󠄄たつる者ものはヱホバの前󠄃まへに詛のろはるべし其その石礎いしずゑをすゑなば長子うひごを失うしなひその門もんを建󠄄たてなば季子をとごを失うしなはんと 27 ヱホバ、ヨシユアとともに在いましてヨシユアの名なあまねく此この地ちに聞きこゆ
 402㌻ 

第7章

1 時ときにイスラエルの人々ひと〴〵その詛のろはれし物ものにつきて罪つみを犯をかせり即すなはちユダの支󠄂派󠄄わかれの中うちなるゼラの子こザブデの子こなるカルミの子こアカン詛のろはれし物ものを取とれり是こゝをもてヱホバ、イスラエルの人々ひと〴〵にむかひて震怒いかりを發はなちたまへり

2 ヨシユア、ヱリコより人ひとを遣󠄃つかはしベテルの東ひがしに當あたりてベテアベンの邊󠄎ほとりにあるアイに到いたらしめんとし之これに語かたりて言いふ汝なんぢら上のぼりゆきてかの地ちを窺うかゞへとその人々ひと〴〵上のぼりゆきてアイを窺うかゞひけるが 3 ヨシユアの許もとに歸かへりて之これに言いふ民たみを盡こと〴〵くは上のぼり往󠄃ゆかしめざれ唯たゞ二三千ぜん人にんを上のぼらせてアイを擊うたしめよかれらは寡すくなければ一切すべての民たみを彼處かしこに遣󠄃やりて勞らうせしむるなかれと 4 是こゝにおいて民たみおよそ三千ぜん人にんばかり彼處かしこに上のぼりゆきけるが遂󠄅つひにアイの人ひとの前󠄃まへより遁󠄅にげはしれり〘307㌻〙 5 アイの人ひと彼かれらを門もんの前󠄃まへより追󠄃おふてシバリムにいたり下坂くだりざかにてその三十六人にんばかりを擊うてり民たみは魂神たましひ消󠄃きえて水みづのごとくになりぬ

6 斯かゝりしかばヨシユア衣ころもを裂さきイスラエルの長老等ちやうらうたちとともにヱホバの櫃はこの前󠄃まへにて暮くれまで地ちに俯伏ひれふしをり首かしらに塵ちりを蒙かむれり 7 ヨシユア言いひけらく嗟あゝ主しゆヱホバよ何なにとて此この民たみを導󠄃みちびきてヨルダンを濟わたらせ我われらをアモリ人びとの手てに付わたして滅亡ほろぼさせんとしたまふや我等われらヨルダンの彼旁かなたに安やすんじ居をりしならば善よかりしものを 8 嗟あゝ主しゆよイスラエルすでに敵てきに背うしろを見みせたれば我われまた何なにをか言いはん 9 カナン人びとおよびこの地ちの一切すべての民たみこれを聞ききわれらを攻せめかこみてわれらの名なをこの世よより絕たゝん然しからば汝なんぢの大おほいなる御名みなを如何いかにせんや

10 ヱホバ、ヨシユアに言いひたまひけるは立たてよなんぢ何なにとて斯かくは俯伏ひれふすや 11 イスラエルすでに罪つみを犯をかしわが彼かれらに命めいじおける契󠄅約けいやくを破やぶれり即すなはち彼かれらは詛のろはれし物ものを取とり窃ぬすみかつ詐いつはりてこれを己おのれの所󠄃有󠄃物もちものの中なかにいれたり
 403㌻ 
12 是こゝをもてイスラエルの人々ひと〴〵は敵てきに當あたること能あたはず敵てきに背うしろを見みす是こは彼かれらも詛のろはるゝ者ものとなりたればなり汝なんぢら其その詛のろはれし物ものを汝なんぢらの中うちより絕たつにあらざれば我われふたゝび汝なんぢらと偕ともにをらじ 13 たてよ民たみを潔󠄄きよめて言いへ汝なんぢら身みを潔󠄄きよめて明日あすを待まてイスラエルの神かみヱホバかく言いひたまふイスラエルよ汝なんぢの中うちに詛のろはれしものあり汝なんぢその詛のろはれし物ものを汝なんぢらの中うちより除のぞき去さるまでは汝なんぢの敵てきに當あたること能あたはず 14 然されば翌󠄃あくる朝󠄃あさ汝なんぢらその支󠄂派󠄄わかれにしたがひて進󠄃すゝみいづべし而しかしてヱホバの掣ひきたまふ支󠄂派󠄄わかれはその宗族やからにしたがひて進󠄃すゝみ出いでヱホバの掣ひきたまふ宗族やからはその家いへにしたがひて進󠄃すゝみ出いでヱホバの掣ひきたまふ家いへは男をとこひとりびとりに從したがひて進󠄃すゝみいづべし 15 凡およそ掣ひかれて詛のろはれし物ものを有󠄃もてりと定さだまる者ものは其その一切すべての所󠄃有󠄃物もちものとともに火ひに焚やかるべし是こはヱホバの契󠄅約けいやくを破やぶりイスラエルの中うちに愚おろかなる事ことを行おこなひたるが故ゆゑなりと

16 ヨシユア是こゝにおいて朝󠄃あさはやく興おきいでてイスラエルをその支󠄂派󠄄わかれにしたがひて進󠄃すゝみ出いでしめけるにユダの支󠄂派󠄄わかれ掣ひかれたれば 17 ユダのもろもろの宗族やからを進󠄃すゝみ出いでしめけるにゼラの宗族やから掣ひかれゼラの宗族やからの人々ひと〴〵を進󠄃すゝみ出いでしめけるにザブデ掣ひかれ 18 ザブデの家いへの人々ひと〴〵を進󠄃すゝみ出いでしめけるにアカン掣ひかれぬ彼かれはユダの支󠄂派󠄄わかれなるゼラの子こザブデの子こなるカルミの子こなり 19 ヨシユア、アカンに言いひけるは我わが子こよ請󠄃こふイスラエルの神かみヱホバに稱󠄄讃ほまれを歸きし之これにむかひて懺悔ざんげし汝なんぢの爲なしたる事ことを我われに吿つげよ其その事ことを我われに隱かくすなかれ 20 アカン、ヨシユアに答こたへて言いひけるは實まことにわれはイスラエルの神かみヱホバに對むかひて罪つみををかし如此かく々々かく行おこなへり〘308㌻〙 21 即すなはちわれ掠取物ぶんどりものの中うちにバビロンの美うるはしき衣服󠄃ころも一枚まいに銀ぎん二百シケルと重量めかた五十シケルの金きんの棒ぼうあるを見み欲ほしく思おもひて其それを取とれりそれはわが天てん幕まくの中なかに地ちに埋うづめ匿かくしてあり銀ぎんも下したにありと

22 爰こゝにヨシユア使󠄃者つかひを遣󠄃つかはしければ即すなはち彼かれの天てん幕まくに奔はしりゆきて視みしに其それは彼かれの天てん幕まくの中うちに匿かくしありて銀ぎんも下したにありき
 404㌻ 
23 彼かれら其それを天てん幕まくの中うちより取とり出いだしてヨシユアとイスラエルの一切すべての人々ひと〴〵の所󠄃ところに携たづさへきたりければ則すなはちそれをヱホバの前󠄃まへに置おけり 24 ヨシユアやがてイスラエルの一切すべての人ひととともにゼラの子こアカンを執とらへかの銀ぎんと衣服󠄃ころもと金きんの棒ぼうおよびその男子むすこ 女子むすめ 牛うし 驢馬ろば 羊ひつじ 天てん幕まくなど凡すべて彼かれの有󠄃もてる物ものをことごとく取とりてアコルの谷たににこれを曳ひきゆけり 25 而しかしてヨシユア言いひけらく汝なんぢなんぞ我われらを惱なやましゝやヱホバ今日けふ汝なんぢを惱なやましたまふべしと頓やがてイスラエル人びとみな石いしをもて彼かれを擊うちころし又󠄂またその家族かぞく等などをも石いしにて擊うちころし火ひをもて之これを焚やけり 26 而しかしてアカンの上うへに大おほいなる石堆いしづかを積つみ揚あげたりしが今日こんにちまで存のこるかくてヱホバその烈はげしき忿怒いかりを息やめたまへり是これによりてその處ところの名なを今日こんにちまでアコル(惱なやみ)の谷たにと呼よぶ

第8章

1 茲こゝにヱホバ、ヨシユアに言いひたまひけるは懼おそるゝ勿なかれ戰慄をのゝくなかれ軍人いくさびとをことごとく率󠄃ひきゐ起󠄃たちてアイに攻せめのぼれ視みよ我われアイの王わうおよびその民たみその邑まちその地ちを都すべて汝なんぢの手てに授さづく 2 汝なんぢさきにヱリコとその王わうとに爲なしし如ごとくアイとその王わうとに爲なすべし今回こたびは其その貨財くわざいおよびその家畜かちくを奪うばひて自みづから取とるべし汝なんぢまづ邑まちの後うしろに伏兵ふくへいを設まうくべしと

3 ヨシユアすなはち起󠄃たちあがり軍人いくさびとをことごとく將ゐてアイに攻せめのぼらんとしまづ大だい勇󠄃士ゆうし三萬まん人にんを選󠄄えらびて夜よの中うちにこれを遣󠄃つかはせり 4 ヨシユアこれに命めいじて言いはく汝なんぢらは邑まちに對むかひて邑まちの後うしろに伏ふくすべし邑まちに遠󠄄とほく離はなれをる勿なかれ皆みな準備そなへをなして待まちをれ 5 我われと我われに從したがふ民たみみな共ともに邑まちに攻せめよせん而しかして彼かれらが初はじめのごとく我われらにむかひて打うち出いでんとき我われらは彼かれらの前󠄃まへより逃󠄄にげはしらん 6 然しかせば彼かれら我われらを追󠄃おひて出いで來くべければ我等われらつひに之これを邑まちより誘おびき出いだすことを得えん其そは彼等かれらいはんこの人衆ひと〴〵は初はじめのごとくまた我等われらの前󠄃まへより逃󠄄にぐと斯かくてわれらその前󠄃まへより逃󠄄にげはしらん 7 汝なんぢらその伏ふしをる處ところより起󠄃おこりて邑まちを取とるべし汝なんぢらの神かみヱホバ之これを汝なんぢらの手てに付わたしたまふべし
 405㌻ 
8 汝なんぢら邑まちを乘のり取とりたらば邑まちに火ひを放はなちヱホバの言詞ことばの如ごとく爲すべし我われこれを汝なんぢらに命めいず努つとめよやと〘309㌻〙 9 かくてヨシユアかれらを遣󠄃つかはしければ即すなはち往󠄃ゆきてアイの西にしの方かたにてベテルとアイとの間あひだに身みを伏ふせたりヨシユアはその夜よ民たみの中なかに宿やどれり

10 ヨシユア朝󠄃あさはやく興おきいでて民たみをあつめイスラエルの長老等としよりたちとともに民たみに先さきだちてアイにのぼりゆけり 11 彼かれに從したがふ軍人いくさびとことごとく上のぼりゆきて攻寄せめよせ邑まちの前󠄃まへに至いたりてアイの北きたに陣ぢんをとれり彼かれとアイの間あひだには一ひとつの谷たにありき 12 ヨシユア五千人にん許ばかりを擧あげて邑まちの西にしの方かたにてベテルとアイとの間あひだにこれを伏ふせおけり 13 かく民たみの全󠄃軍ぜんぐんを邑まちの北きたに置おきその伏兵ふくへいを邑まちの西にしに置おきてヨシユアその夜よ谷たにの中なかにいりぬ 14 アイの王わうこれを視みしかばその邑まちの人々ひと〴〵みな急󠄃いそぎて蚤つとに起󠄃おき進󠄃すゝみ出いでてイスラエルと戰たゝかひけるが預かねて諜しめしあはせ置おける頃ころには王わうとその一切すべての民たみアラバの前󠄃まへに進󠄃すゝみ來きたれり王わうは邑まちの後うしろに伏兵ふくへいありて己おのれを伺うかゞふを知しらざりき 15 時ときにヨシユア、イスラエルの一切すべての人ひととともに彼かれらに打うち負󠄅まけし狀さまして荒野あれのの路みちを指さして逃󠄄にげはしりしかば 16 その邑まちの民たみみな之これを追󠄃擊おひうたんとて呼よばはり集あつまりヨシユアの後あとを追󠄃おふて邑まちを出いで離はなれ 17 アイにもベテルにもイスラエルを追󠄃おひゆかずして遺󠄃のこりをる者ものは一人ひとりもなく皆みな邑まちを開ひらき放はなしてイスラエルの後あとを追󠄃おへり

18 時ときにヱホバ、ヨシユアに言いひたまはく汝なんぢの手てにある矛ほこをアイの方かたに指さし伸のべよ我われこれを汝なんぢの手てに授さづくべしとヨシユアすなはち己おのれの手てにある矛ほこをアイの方かたに指さし伸のぶるに 19 伏兵ふくへいたちまち其處そのところより起󠄃おこりヨシユアが手てを伸のべると齊ひとしく奔はせきたりて邑まちに打うちいり之これを取とりて直たゞちに邑まちに火ひをかけたり 20 茲こゝにアイの人々ひと〴〵背うしろをふりかへりて觀みしに邑まちの焚やくる煙󠄃けぶり天てんに立たち騰󠄃のぼりゐたれば此こゝへも彼かしこへも逃󠄄にぐるに術󠄃すべなかりき斯かゝる機をりしも荒野あれのに逃󠄄にげゆける民たみも身みをかへして其その追󠄃おひきたる者等ものどもに逼󠄃せまれり
 406㌻ 
21 ヨシユアおよび一切すべてのイスラエル人びと伏兵ふくへいの邑まちを取とりて邑まちの焚やくる煙󠄃けぶりの立たち騰󠄃のぼるを見み身みを還󠄃かへしてアイの人々ひと〴〵を殺ころしけるが 22 かの兵へいまた邑まちより出いできたりて彼かれらに向むかひければ彼方かなたにも此方こなたにもイスラエル人びとありて彼かれらはその中間なかに挾はさまれぬイスラエル人びとかくして彼かれらを攻擊せめうちて一人ひとりをも餘あまさず逃󠄄のがさず 23 つひにアイの王わうを生擒いけどりてヨシユアの許もとに曳ひききたれり

24 イスラエル人びと己おのれを荒野あれのに追󠄃おひきたりしアイの民たみをことごとく野のに殺ころし刃󠄃やいばをもてこれを仆たふし盡つくすにおよびて皆みなアイに歸かへり刃󠄃やいばをもてこれを擊うちほろぼせり 25 その日ひアイの人々ひと〴〵ことごとく斃たふれたりその數󠄄かず男女をとこをんなあはせて一萬まん二千人せんにん〘310㌻〙 26 ヨシユア、アイの民たみをことごとく滅ほろぼし絕たつまではその矛ほこを指さし伸のべたる手てを垂たれざりき 27 但たゞしその邑まちの家畜かちくおよび貨財くわざいはイスラエル人びとこれを奪うばひて自みづから取とれり是こはヱホバのヨシユアに命めいじたまひし言ことばに依よるなり 28 ヨシユア、アイを燬やきて永ながくこれを墟垤あれつかとならしむ是これは今日こんにちまで荒あれ地ちとなりをる 29 ヨシユアまたアイの王わうを薄󠄄暮ゆふぐれまで木きに掛かけてさらし日ひの沒いるにおよびて命めいじてその死骸しがいを木きより取とりおろさしめ邑まちの門もんの入いり口くちにこれを投なげすて其その上うへに石いしの大おほ垤つかを積つみおこせり其それは今日こんにちまで存のこる

30 かくてヨシユア、エバル山やまにてイスラエルの神かみヱホバに一ひとつの壇だんを築きづけり 31 是これはヱホバの僕しもべモーセがイスラエルの子孫ひと〴〵に命めいぜしことに本もとづきモーセの律法おきての書ふみに記しるされたる所󠄃ところに循したがひて新あら石いしをもて作つくれる壇だんにて何人なにびとも鐵てつ器きをその上うへに振ふりあげず人衆ひと〴〵その上うへにてヱホバに燔祭はんさいを献さゝげ酬恩祭しうおんさいを供そなふ 32 彼處かしこにてヨシユア、モーセの書かきしるしゝ律法おきてをイスラエルの子孫ひと〴〵の前󠄃まへにて石いしに書かきうつせり 33 かくてイスラエルの一切すべての人ひとおよびその長老ちやうらう 官吏󠄄つかさびと 裁判󠄄人さばきびとなど他國たこくの者ものも本國ほんごくの者ものも打うちまじりてヱホバの契󠄅約けいやくの櫃はこを舁かける祭司さいし等たちレビ人びとの前󠄃まへにあたりて櫃はこの此旁こなたと彼旁かなたに分󠄃わかれ半󠄃なかばはゲリジム山やまの前󠄃まへに半󠄃なかばはエバル山やまの前󠄃まへに立たてり是これヱホバの僕しもべモーセの命めいぜし所󠄃ところにしたがひて最初いやさきに先まづイスラエルの民たみを祝しゆくせんとてなり
 407㌻ 
34 然しかる後のちヨシユア律法おきての書ふみに凡すべてしるされたる所󠄃ところに循したがひて祝福めぐみと呪詛のろひとにかゝはる律法おきての言ことばをことごとく誦よめり 35 モーセの命めいじたる一切すべての言ことばの中うちにヨシユアがイスラエルの全󠄃ぜん會衆くわいしうおよび婦󠄃人をんな子等こどもならびにイスラエルの中うちにをる他國たこくの人ひとの前󠄃まへにて誦よまざるは無なかりき

第9章

1 茲こゝにヨルダンの彼旁かなたにおいて山地やまち平󠄃地ひらちレバノンに對むかへる大海おほうみの濱邊󠄎はまべに居をる諸もろ〳〵の王わうすなはちヘテ人びとアモリ人びとカナン人びとペリジ人びとヒビ人びとヱブス人びとたる者ものどもこれを聞きゝて 2 心こゝろを同おなじうし相あひ集あつまりてヨシユアおよびイスラエルと戰たゝかはんとす

3 然しかるにギベオンの民たみヨシユアがヱリコとアイとに爲なしたりし事ことを聞きゝしかば 4 己おのれも詭計はかりごとをめぐらして使󠄃者つかひの狀さまにいでたち古ふるき袋ふくろおよび古ふるび破やぶれたるを結むすびとめたる酒さけの革嚢かはぶくろを驢馬ろばに負󠄅おはせ 5 補つくろひたる古ふる履ぐつを足あしにはき古ふる衣ころもを身みにまとひ來きたれり其その糧かてのパンは凡すべて乾かはきかつ黴かびてありき 6 彼等かれらギルガルの陣ぢん營えいに來きたりてヨシユアの許もとにいたり彼かれとイスラエルの人々ひと〴〵に言いふ我われらは遠󠄄とほき國くにより來きたれり然されば今いまわれらと契󠄅約けいやくを結むすべと〘311㌻〙 7 イスラエルの人々ひと〴〵ヒビ人びとに言いひけるは汝なんぢらは我等われらの中なかに住󠄃すみをるならんも計はかられねば我われら爭いかでか汝なんぢらと契󠄅約けいやくを結むすぶことを得えんと 8 彼かれら又󠄂またヨシユアにむかひて我われらは汝なんぢの僕しもべなりと言いひければヨシユアかれらに汝なんぢらは何人なにびとにして何處いづくより來きたりしやと問とひしに 9 彼かれらヨシユアに言いひけるは僕しもべ等どもは汝なんぢの神かみヱホバの名なの故ゆゑによりて遙はるかに遠󠄄とほき國くにより來きたれり其そは我われら彼かれの聲譽ほまれおよび彼かれがエジプトにて行おこなひたりし一切すべての事ことを聞きき 10 また彼かれがヨルダンの彼旁かなたにをりしアモリ人びとの二箇ふたりの王わうすなはちヘシボンの王わうシホンおよびアシタロテにをりしバシヤンの王わうオグに爲なしたりし一切すべての事ことを聞きゝたればなり
 408㌻ 
11 是こゝをもて我われらの長老ちやうらうおよび我われらの國くにに住󠄃すみをるものみなわれらに吿つげて言いへり汝なんぢら旅󠄃たび路ぢの糧かてを手てに携たづさへ往󠄃ゆきてかれらを迎󠄃むかへて彼かれらに言いへ我われらは汝なんぢらの僕しもべなり請󠄃こふ我われらと契󠄅約けいやくを結むすべと 12 我われらの此このパンは汝なんぢらの所󠄃ところに來きたらんとて出いでたちし日ひに我われら家々いへ〳〵より其そのなほ溫煖あたゝかなるをとり備そなへしなるが視みよ今いまは已すでに乾かわきて黴かびたり 13 また酒さけをみたせるこれらの革嚢かはぶくろも新あたらしかりしが破やぶるゝに至いたり我われらのこの衣服󠄃ころもも履くつも旅󠄃たび路ぢの甚はなはだ長ながきによりて古ふるびぬと 14 然しかるに人々ひと〴〵は彼かれらの糧かてを取とりヱホバの口くちを問とふことをせざりき 15 ヨシユアすなはち彼かれらと好よしみを爲なし彼かれらを生いかしおかんといふ契󠄅約けいやくを結むすび會中くわいちうの長等をさたちかれらに誓ちかひたりしが

16 その彼かれらと契󠄅約けいやくを結むすびてより三日みつかを經へて後のちかれらは己おのれに近󠄃ちかき人ひとにして己おのれの中なかに住󠄃すみをる者ものなりと聞きけり 17 イスラエルの子孫ひと〴〵やがて進󠄃すゝみて第三日みつかめに彼かれらの邑々まち〳〵に至いたれり其その邑まちはギベオン、ケピラ、ベエロテおよびキリアテヤリムなり 18 然しかれども會中くわいちうの長等をさたちイスラエルの神かみヱホバを指さして彼かれらに誓ちかひたりしをもてイスラエルの子孫ひと〴〵これを攻擊せめうたざりき是こゝをもて會衆くわいしうみな長等をさたちにむかひて呟つぶやけり 19 然されど長等をさたちは凡すべて全󠄃ぜん會衆くわいしうに言いふ我われらイスラエルの神かみヱホバを指さして彼かれらに誓ちかへり然されば今いま彼かれらに觸ふるべからず 20 我われら斯かくかれらに爲なして彼かれらを生いかしおかん然さすれば彼かれらに誓ちかひし誓ちかひによりて震怒いかりの我われらに及およぶことあらじと 21 長等をさたちまた人衆ひと〴〵にむかひて彼かれらを生いかしおくべしと言いひければ彼かれらは遂󠄅つひに全󠄃ぜん會衆くわいしうのために薪たきゞを斬きり水みづを汲󠄂くむことをする者ものとなれり長等をさたちの彼等かれらに言いひたるが如ごとし

22 ヨシユアすなはち彼かれらを召めしよせて彼かれらに語かたりて言いひけるは汝なんぢらは我われらの中なかに住󠄃すみをりながら何なにとて我われらは汝なんぢらに甚はなはだ遠󠄄とほしと言いひて我われらを誑たぶらかししや 23 然されば汝なんぢらは詛のろはる汝なんぢらは永ながく奴隸どれいとなり皆みなわが神かみの室いへのために薪たきゞを斬きり水みづを汲󠄂くむことをする者ものとなるべしと〘312㌻〙
 409㌻ 
24 彼かれらヨシユアに應こたへて言いひけるは僕しもべ等どもはなんぢの神かみヱホバその僕しもべモーセに此この地ちをことごとく汝なんぢらに與あたへ此この地ちの民たみをことごとく汝なんぢらの前󠄃まへより滅ほろぼし去さることを命めいぜしと明白あきらかに傳つたへ聞きゝたれば汝なんぢらのために生命いのちの危あやふからんことを太いたく懼おそれて斯かくは爲なしけるなり 25 視みよ我われらは今いま汝なんぢの手ての中うちにあり汝なんぢの我われらに爲なすを善よしとし正當たゞしとする所󠄃ところを爲なしたまへと 26 ヨシユアすなはち其そのごとく彼かれらに爲なし彼かれらをイスラエルの子孫ひと〴〵の手てより救すくひて殺ころさしめざりき 27 ヨシユアその日ひかれらをして會衆くわいしうのためおよびヱホバの壇だんの爲ために其そのえらびたまふ處ところにおいて薪たきゞを斬きり水みづを汲󠄂くむことをする者ものとならしめたりしが今日こんにちまで然しかり

第10章

1 茲こゝにエルサレムの王わうアドニゼデクはヨシユアがアイを攻取せめとりてこれを全󠄃まつたく滅ほろぼし嚮󠄇さきにヱリコとその王わうとに爲なししごとくにアイとその王わうとにも爲なしたる事ことおよびギベオンの民たみがイスラエルと好よしみを爲なして之これが中なかにをる事ことを聞きゝて 2 大おほいに懼おそる是これギベオンは大おほいなる邑まちにして都府みやこに等ひとしきに因よりまたアイよりも大おほきくしてその內うちの人々ひと〴〵凡すべて强つよきに因よりてなり 3 エルサレムの王わうアドニゼデク是こゝにおいてヘブロンの王わうホハム、ヤルムテの王わうピラム、ラキシの王わうヤピアおよびエグロンの王わうデビルに人ひとを遣󠄃つかはして云いふ 4 我われの處ところに上のぼりきたりて我われを助たすけよ我われらギベオンを攻擊せめうたん其そはヨシユアおよびイスラエルの子孫ひと〴〵と好よしみを結むすびたればなりと 5 而しかしてこのアモリ人びとの王わう五人にんすなはちエルサレムの王わうヘブロンの王わうヤルムテの王わうラキシの王わうおよびエグロンの王わうあひ集あつまりその諸しよ軍勢ぐんぜいを率󠄃ひきゐて上のぼりきたりギベオンに對むかひて陣ぢんを取とり之これを攻せめて戰たゝかふ

6 ギベオンの人々ひと〴〵ギルガルの陣ぢん營えいに人ひとを遣󠄃つかはしヨシユアに言いはしめけるは僕しもべ等どもを助たすくることを緩󠄃ゆるうする勿なかれ迅󠄄速󠄃すみやかに我われらの所󠄃ところに上のぼり來きたりて我われらを救すくひ助たすけよ山地やまぢに住󠄃すみをるアモリ人びとの王わうみな相あひ集あつまりて我われらを攻せむるなりと 7 ヨシユアすなはち一切すべての軍人いくさびとおよび一切すべての大だい勇󠄃士ゆうしを率󠄃ひきゐてギルガルより進󠄃すゝみのぼれり
 410㌻ 
8 時ときにヱホバ、ヨシユアに言いひたまひけるは彼かれらを懼おそるゝなかれ我われかれらを汝なんぢの手てに付わたす彼かれらの中うちには汝なんぢに當あたることを得うる者もの一人ひとりもあらじと 9 この故ゆゑにヨシユア、ギルガルより終󠄃夜よもすがら進󠄃すゝみのぼりて猝然にはかにかれらに攻せめよせしに 10 ヱホバかれらをイスラエルの前󠄃まへに敗やぶりたまひければヨシユア、ギベオンにおいて彼かれらを夥多おびたゞしく擊うち殺ころしベテホロンの昇のぼり阪ざかの路みちよりしてアゼカおよびマツケダまで彼かれらを追󠄃擊おひうてり〘313㌻〙 11 彼かれらイスラエルの前󠄃まへより逃󠄄にげはしりてベテホロンの降󠄄くだり阪ざかにありける時ときヱホバ天てんより大おほ石いしを降󠄄ふらしそのアゼカに到いたるまで然しかしたまひければ多おほく死しねりイスラエルの子孫ひと〴〵が劍つるぎをもて殺ころしゝ者ものよりも雹石あられいしにて死しにし者ものの方かた衆おほかりき

12 ヱホバ、イスラエルの子孫ひと〴〵の前󠄃まへにアモリ人びとを付わたしたまひし日ひにヨシユア、ヱホバにむかひて申まうせしことあり即すなはちイスラエルの目めの前󠄃まへにて言いひけらく日ひよギベオンの上うへに止とゞまれ月󠄃つきよアヤロンの谷たににやすらへ 13 民たみその敵あだを擊うちやぶるまで日ひは止とゞまり月󠄃つきはやすらひぬ是これはヤシヤルの書ふみに記しるさるゝにあらずや即すなはち日ひ空󠄃そらの中なかにやすらひて急󠄃いそぎ沒いらざりしこと凡およそ一日にちなりき 14 是これより先さきにも後のちにもヱホバ是かくのごとく人ひとの言ことばを聽きゝいれたまひし日ひは有󠄃あらず是この時ときにはヱホバ、イスラエルのために戰たゝかひたまへり

15 かくてヨシユア一切すべてのイスラエル人びととともにギルガルの陣ぢん營えいに歸かへりぬ

16 かの五人にんの王わうは逃󠄄にげゆきてマツケダの洞穴󠄄ほらあなに隱かくれたりしが 17 五人にんの王わうはマツケダの洞穴󠄄ほらあなに隱かくれをるとヨシユアに吿つげて言いふ者ものありければ 18 ヨシユアいひけるは汝なんぢら洞穴󠄄ほらあなの口くちに大おほ石いしを轉まろばしその傍かたはらに人ひとを置おきてこれを守まもらせよ 19 但たゞし汝なんぢらは止とゞまる勿なかれ汝なんぢらの敵てきの後あとを追󠄃おふてその殿軍しんがりを擊うちて彼かれらをその邑々まち〳〵に入いらしむる勿なかれ汝なんぢらの神かみヱホバかれらを汝なんぢらの手てに付わたしたまへるぞかしと
 411㌻ 
20 ヨシユアおよびイスラエルの子孫ひと〴〵おびたゞしく彼かれらを擊うち殺ころして遂󠄅つひに殺ころし盡つくしその擊うちもらされて遺󠄃のこれる者等ものども城󠄃々しと〴〵に逃󠄄にげいるにおよびて 21 民たみみな安然やすらかにマツケダの陣ぢん營えいにかへりてヨシユアの許もとにいたりけるがイスラエルの子孫ひと〴〵にむかひて舌したを鳴ならすもの一人ひとりもなかりき

22 時ときにヨシユア言いふ洞穴󠄄ほらあなの口くちを開ひらきて洞穴󠄄ほらあなよりかの五人にんの王わうを我わが前󠄃まへに曳ひきいだせと 23 やがて然しかなしてかの五人にんの王わうすなはちエルサレムの王わうヘブロンの王わうヤルムテの王わうラキシの王わうおよびエグロンの王わうを洞穴󠄄ほらあなより彼かれの前󠄃まへに曳ひきいだせり 24 かの王等わうたちをヨシユアの前󠄃まへに曳ひきいだしゝ時ときヨシユア、イスラエルの一切すべての人々ひと〴〵を呼よびよせ己おのれとともに往󠄃ゆきし軍人いくさびとの長等かしらたちに言いひけるは汝なんぢら近󠄃ちかよりて此この王等わうたちの頸くびに足あしをかけよと乃すなはち近󠄃ちかよりてその王等わうたちの頸くびに足あしをかけゝれば 25 ヨシユアこれに言いふ汝なんぢら懼おそるゝ勿なかれ慄おのゝく勿なかれ心こゝろを强つよくしかつ勇󠄃いさめよ汝なんぢらが攻せめて戰たゝかふ諸もろ〳〵の敵てきにはヱホバすべて斯かくのごとく爲なしたまふべしと〘314㌻〙 26 かくて後のちヨシユア彼かれらを擊うちて死しなしめ五個いつゝの木きにかけて晩暮ゆふぐれまで木きの上うへにこれを曝さらしおきしが 27 日ひの沒いる時ときにおよびてヨシユア命めいを下くだしければ之これを木きより取とりおろしその隱かくれたりし洞穴󠄄ほらあなに投なげいれて洞穴󠄄ほらあなの口くちに大おほ石いしを置おけり是これは今日けふが日ひまでも存そんす

28 ヨシユアかの日ひマツケダを取とり刃󠄃やいばをもて之これとその王わうとを擊うち之これとその中なかたる一切すべての人ひとをことごとく滅ほろぼして一人ひとりをも遺󠄃のこさずヱリコの王わうになしたるごとくにマツケダの王わうにも爲なしぬ

29 かくてヨシユア一切すべてのイスラエル人びとを率󠄃ひきゐてマツケダよりリブナに進󠄃すゝみてリブナを攻せめて戰たゝかひけるに 30 ヱホバまた之これとその王わうをもイスラエルの手てに付わたしたまひしかば刃󠄃やいばをもて之これとその中なかなる一切すべての人ひとを擊うちほろぼし一人ひとりをもその中うちに遺󠄃のこさずヱリコの王わうに爲なしたるごとくにその王わうにも爲なしぬ
 412㌻ 

31 ヨシユアまた一切すべてのイスラエル人びとを率󠄃ひきゐてリブナよりラキシに進󠄃すゝみ之これにむかひて陣ぢんをとり之これを攻せめて戰たゝかひけるに 32 ヱホバ、ラキシをイスラエルの手てに付わたしたまひけれぼ第二日ふつかめにこれを取とり刃󠄃やいばをもて之これとその中なかなる一切すべての人々ひと〴〵を擊うちほろぼせり凡すべてリブナに爲なしたるがごとし

33 時ときにゲゼルの王わうホラム、ラキシを援󠄃たすけんとて上のぼりきたりければヨシユアかれとその民たみとを擊うちころして終󠄃つひに一人ひとりをも遺󠄃のこさゞりき

34 斯かくてヨシユア一切すべてのイスラエル人びとを率󠄃ひきゐてラキシよりエグロンに進󠄃すゝみ之これに對むかひて陣ぢんを取とりこれを攻せめて戰たゝかひ 35 その日ひにこれを取とり刃󠄃やいばをもて之これを擊うちその中なかなる一切すべての人ひとをことごとくその日ひに滅ほろぼせり凡すべてラキシに爲なしたるが如ごとし

36 ヨシユアまた一切すべてのイスラエル人びとをひきゐてエグロンよりヘブロンに進󠄃すゝみのぼり之これを攻せめて戰たゝかひ 37 やがてこれを取とり之これとその王わうおよびその一切すべての邑々まち〳〵とその中なかなる一切すべての人ひとを刃󠄃やいばにかけて擊うちころして一人ひとりをも遺󠄃のこさゞりき凡すべてエグロンに爲なしたるが如ごとし即すなはち之これとその中なかなる一切すべての人ひとをことごとく滅ほろぼせり

38 かくてヨシユア一切すべてのイスラエル人びとを率󠄃ひきゐ歸かへりてデビルに至いたり之これを攻せめて戰たゝかひ 39 之これとその王わうおよびその一切すべての邑まちを取とり刃󠄃やいばをもて之これを擊うちてその中なかなる一切すべての人ひとをことごとく滅ほろぼし一人ひとりをも遺󠄃のこさゞりき其そのデビルと其その王わうに爲なしたる所󠄃ところはヘブロンに爲なしたるが如ごとく又󠄂またリブナとその王わうに爲なしたるがごとくなりき〘315㌻〙

40 ヨシユアかく此この全󠄃地ぜんちすなはち山地やまち 南みなみの地ち 平󠄃地ひらちおよび山腹さんぷくの地ちならびに其そのすべての王等わうたちを擊うちほろぼして人ひと一箇ひとりをも遺󠄃のこさず凡すべて氣息いきする者ものは盡こと〴〵くこれを滅ほろぼせりイスラエルの神かみヱホバの命めいじたまひしごとし 41 ヨシユア、カデシバルネアよりガザまでの國々くに〴〵およびゴセンの全󠄃地ぜんちを擊うちほろぼしてギベオンにまで及およぼせり 42 イスラエルの神かみヱホバ、イスラエルのために戰たゝかひたまひしに因よりてヨシユアこれらの諸王しよわうおよびその地ちを一いち時じに取とれり
 413㌻ 
43 かくてヨシユア一切すべてのイスラエル人びとを率󠄃ひきゐてギルガルの陣ぢん營えいにかへりぬ

第11章

1 ハゾルの王わうヤビン之これを聞きゝおよびマドンの王わうヨバブ、シムロンの王わうアクサフの王わう 2 および北きたの地ち 山地やまち キンネロテの南みなみのアラバ 平󠄃地ひらち 西にしの方かたなるドルの高處たかみなどに居をる王等わうたち 3 すなはち東西とうざいのカナン人びとアモリ人びとヘテ人びとペリジ人びと山地やまちのエブス人びとミヅバの地ちなるヘルモンの麓ふもとのヒビ人びとなどに人ひとを遣󠄃つかはせり 4 爰こゝに彼かれらその諸しよ軍勢ぐんぜいを率󠄃ひきゐて出いできたれり其その民たみの衆多おほきことは濱はまの砂いさごの多おほきがごとくにして馬むまと車くるまもまた甚はなはだ多おほかりき 5 これらの王わうたち皆みなあひ會くわいして進󠄃すゝみきたり共ともにメロムの水みづの邊󠄎ほとりに陣ぢんをとりてイスラエルと戰たゝかはんとす

6 時ときにヱホバ、ヨシユアに言いひたまひけるは彼かれらの故ゆゑによりて懼おそるゝ勿なかれ明日あすの今いま頃ごろわれ彼かれらをイスラエルの前󠄃まへに付わたして盡こと〴〵く殺ころさしめん汝なんぢかれらの馬むまの足あしの筋すぢを截きり火ひをもて彼かれらの車くるまを焚やくべしと 7 ヨシユアすなはち一切すべての軍人いくさびとを率󠄃ひきゐて俄然にはかにメロムの水みづの邊󠄎ほとりに押おし寄よせて之これを襲󠄂おそひけるに 8 ヱホバこれをイスラエルの手てに付わたしたまひしかば則すなはち之これを擊うちやぶりて大おほシドンおよびミスレポテマイムまで之これを追󠄃おひゆき東ひがしの方かたにては又󠄂またミヅバの谷たにまでこれを追󠄃おひゆき遂󠄅つひに一人ひとりをも遺󠄃のこさず擊うちとれり 9 ヨシユアすなはちヱホバの己おのれに命めいじたまひしことにしたがひて彼かれらに馬むまの足あしの筋すぢを截きり火ひをもてその車くるまを焚やけり

10 その時ときヨシユア歸かへりきたりてハゾルを取とり刃󠄃やいばをもてその王わうを擊うてり在昔むかしハゾルは是これらの諸國しよこくの盟主めいしゆたりき 11 即すなはち刃󠄃やいばをもてその中なかなる一切すべての人ひとを擊うちてことごとく之これを滅ほろぼし氣息いきする者ものは一人ひとりだに遺󠄃のこさゞりき又󠄂また火ひをもてハゾルを焚やけり
 414㌻ 
12 ヨシユアこれらの王わうの一切すべての邑々まち〳〵およびその諸王しよわうを取とり刃󠄃やいばをもてこれを擊うちて盡こと〴〵く滅ほろぼせり、ヱホバの僕しもべモーセの命めいじたるがごとし 13 但たゞしその岡をかの上うへにたちたる邑々まち〳〵はイスラエルこれを焚やかず唯たゞハゾルのみをヨシユア焚やけり 14 是これらの邑まちの諸もろ〳〵の貨財くわざい及および家畜かちくはイスラエルの人々ひと〴〵奪うばひて自みづから之これを取とり人ひとはみな刃󠄃やいばをもて擊うちて滅ほろぼし盡つくし氣息いきする者ものは一人ひとりだに遺󠄃のこさゞりき〘316㌻〙 15 ヱホバその僕しもべモーセに命めいじたまひし所󠄃ところをモーセまたヨシユアに命めいじ置おきたりしがヨシユアその如ごとくに行おこなへり凡すべてヱホバのモーセに命めいじたまひし所󠄃ところはヨシユア一ひとつだに爲なさで置おきし事ことなし

16 ヨシユア斯かくその全󠄃地ぜんちすなはち山地やまち 南みなみの全󠄃地ぜんち ゴセンの全󠄃地ぜんち 平󠄃地ひらち アラバ、イスラエルの山地やまちおよびその平󠄃地ひらちを取とり 17 セイルに上のぼりゆくでハラク山やまよりヘルモン山やまの麓ふもとなるレバノン谷だにのバアルガデまでを獲えその王等わうたちをことごとく執とらへて之これを擊うちて死しなしめたり 18 ヨシユア此このすべての王等わうたちと戰爭いくさをなすこと日ひひさし 19 ギベオンの民たみヒビ人びとを除のぞくの外ほかはイスラエルの子孫ひと〴〵と好よしみをなしゝ邑まちなかりき皆みな戰爭いくさをなしてこれを攻せめとりしなり 20 そもそも彼かれらが心こゝろを剛愎かたくなにしてイスラエルに攻せめよせしはヱホバの然しからしめたまひし者ものなり彼かれらは詛のろはれし者ものとなり憐憫あはれみを乞こふことをせず滅ほろぼされんがためなりき是これ全󠄃まつたくヱホバのモーセに命めいじたまひしが如ごとし

21 その時ときヨシユアまた往󠄃ゆきて山地やまちヘブロン、デビル、アナブ、ユダの一切すべての山地やまちイスラエルの一切すべての山地やまちなどよりしてアナク人びとを絕たち而しかしてヨシユア彼かれらの邑々まち〳〵をも與ともに滅ほろぼせり 22 然さるからにイスラエルの子孫ひと〴〵の地ちの內うちにはアナク人びと一人ひとりも遺󠄃のこりをらず只たゞガザ、ガテ、アシドドに少すこしく遺󠄃のこりをる而已のみ 23 ヨシユアかく此この地ちを盡こと〴〵く取とれり全󠄃まつたくヱホバのモーセに吿つげたまひし如ごとし而しかしてヨシユア、イスラエルの支󠄂派󠄄わかれの區別わかちにしたがひ之これを與あたへて產業さんげふとなさしめたり遂󠄅つひに此この地ちに戰爭いくさやみぬ
 415㌻ 

第12章

1 偖さてヨルダンの彼旁かなた日ひの出いづる方かたに於おいてアルノンの谷たによりヘルモン山やまおよび東ひがしアラバの全󠄃土ぜんどまでの間あひだにてイスラエルの子孫ひと〴〵が擊うちほろぼして地ちを取とりたりし其その國くにの王等わうたちは左さのごとし 2 先まづアモリ人びとの王わうシホン彼かれはヘシボンに住󠄃すみをれり其その治をさめたる地ちはアルノンの谷たにの端はしなるアロエルより谷たにの中なかの邑まちおよびギレアデの半󠄃なかばを括かねてアンモンの子孫ひと〴〵の境界さかひなるヤボク河がはにいたり 3 アラバをキンネレテの海うみの東ひがしまで括かねまたアラバの海うみすなはち鹽しほ海うみの東ひがしにおよびてベテエシモテの路みちにいたり南みなみの方かたピスガの山腹さんぷくにまで達󠄃たつす 4 次󠄄つぎにレバイムの殘餘のこりなりしバシヤンの王わうオグの國くに境ざかひを言いはんに彼かれはアシタロテとエデレイに住󠄃すみをり〘317㌻〙 5 ヘルモン山やまサレカおよびバシヤンの全󠄃土ぜんどよりしてゲシユリ人びとマアカ人びとおよびギレアデの半󠄃なかばを治をさめてヘシボンの王わうシホンと境さかひを接まじふ 6 ヱホバの僕しもべモーセ、イスラエルの子孫ひと〴〵とともに彼かれらを擊うちほろぼせり而しかしてヱホバの僕しもべモーセ之これが地ちをルベン人びとガド人びとおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばに與あたへて產業さんげふとなさしむ

7 またヨルダンの此旁こなた西にしの方かたにおいてレバノンの谷たにのバアルガデよりセイル山やまの上のぼり途󠄃みちなるハラク山やままでの間あひだにてヨシユアとイスラエルの子孫ひと〴〵が擊うちほろぼしたりし其その國くにの王等わうたちは左さのごとしヨシユア、イスラエルの支󠄂派󠄄わかれの區別わかちにしたがひその地ちをあたへて產業さんげふとなさしむ 8 是これは山地やまち 平󠄃地ひらち アラバ 山腹さんぷく 荒野あらの 南みなみの地ちなどにしてヘテ人びとアモリ人びとカナン人びとペリジ人びとヒビ人びとヱブス人等びとらが有󠄃たもちたりし者ものなり 9 ヱリコの王わう一人にんベテルの邊󠄎ほとりなるアイの王わう一人にん 10 エルサレムの王わう一人にんヘブロンの王わう一人にん 11 ヤルムテの王わう一人にんラキシの王わう一人にん 12 エグロンの王わう一人にんゲゼルの王わう一人にん 13 デビルの王わう一人にんゲデルの王わう一人にん 14 ホルマの王わう一人にんアラデの王わう一人にん 15 リブナの王わう一人にんアドラムの王わう一人にん
 416㌻ 
16 マツケダの王わう一人にんベテルの王わう一人にん 17 タッブアの王わう一人にんへペルの王わう一人にん 18 アペクの王わう一人にんラシヤロンの王わう一人にん 19 マドンの王わう一人にんハゾルの王わう一人にん 20 シムロンメロンの王わう一人にんアクサフの王わう一人にん 21 タアナクの王わう一人にんメギドンの王わう一人にん 22 ケデシの王わう一人にんカルメルのヨクネアムの王わう一人にん 23 ドルの高處たかみなるドルの王わう一人にんギルガのゴイイムの王わう一人にん 24 テルザの王わう一人にん合あはせて三十一王わう

第13章

1 ヨシユアすでに年邁としすすみて老おいたりしがヱホバかれに言いひたまひけらく汝なんぢは年邁としすすみて老おいたるが尙なほ取とるべき地ちの殘のこれる者もの甚はなはだおほし 2 その尙なほのこれる地ちは是これなりペリシテ人びとの全󠄃ぜん州しうゲシユル人びとの全󠄃土ぜんど 3 エジプトの前󠄃まへなるシホルより北きたの方かたカナン人びとに屬ぞくすると人ひとのいふエクロンの境界さかひまでの部ぶペリシテ人びとの五人にんの主しゆの地ちすなはちガザ人びとアシドド人びとアシケロン人びとガテ人びとエクロン人びとの地ち 4 南みなみのアビ人びとカナン人びとの全󠄃地ぜんちシドン人びとに屬ぞくするメアラおよびアモリ人びとの境界さかひなるアベクまでの部ぶ 5 またへルモン山やまの麓ふもとなるバアルガデよりハマテの入いり口くちまでに亘わたるゲバル人びとの地ちおよびレバノンの東ひがしの全󠄃土ぜんど 6 レバノンよりミスレポテマイムまでの山地やまちの一切すべての民たみすなはちシドン人びとの全󠄃土ぜんど我われかれらをイスラエルの子孫ひと〴〵の前󠄃まへより逐󠄃おひはらふべし汝なんぢは我わが命めいじたりしごとくその地ちをイスラエルに分󠄃わかち與あたへて產業さんげふとなさしめよ 7 即すなはちその地ちを九ここのつの支󠄂派󠄄わかれとマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばとに分󠄃わかちて產業さんげふとなさしむべし〘318㌻〙

8 マナセとともにルベン人びとおよびガド人びとはヨルダンの彼旁かなた東ひがしの方かたにてその產業さんげふをモーセより賜たまはり獲えたりヱホバの僕しもべモーセの彼かれらに與あたへし者ものは即すなはち是かくのごとし 9 アルノンの谷たにの端はしにあるアロエルより此方こなたの地ち谷たにの中なかにある邑まちデボンまでに亘わたるメデバの一切すべての平󠄃地ひらち 10 ヘシボンにて世よを治をさめしアモリ人びとの王わうシホンの一切すべての邑々まち〳〵よりしてアンモンの子孫ひと〴〵の境界さかひまでの地ち
 417㌻ 
11 ギレアデ、ゲシユル人びと及およびマアカ人びとの境界さかひに沿󠄄そへる地ちへルモン山やまの全󠄃土ぜんどサルカまでバシヤン一圓ゑん 12 アシタロテおよびエデレイにて世よを治をさめしバシヤンの王わうオグの全󠄃國ぜんこくオグはレバイムの餘民よみんの遺󠄃のこれる者ものなりモーセこれらを擊うちて逐󠄃おひはらへり 13 但たゞしゲシユル人びとおよびマアカ人びとはイスラエルの子孫ひと〴〵これを逐󠄃おひはらはざりきゲシユル人びととマアカ人びとは今日こんにちまでイスラエルの中なかに住󠄃すみをる 14 唯たゞレビの支󠄂派󠄄わかれにはヨシユア何なにの產業さんげふをも與あたへざりき是これイスラエルの神かみヱホバの火祭くわさいこれが產業さんげふたればなり其そのかれに言いひたまひしが如ごとし

15 モーセ、ルベンの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれにその宗族やからにしたがひて與あたふる所󠄃ところありしが 16 その境界さかひの內うちはアルノンの谷たにの端はしなるアロエルよりこなたの地ち谷たにの中なかなる邑まちメデバの邊󠄎ほとりの一切すべての平󠄃地ひらち 17 ヘシボンおよびその平󠄃地ひらちの一切すべての邑々まち〳〵 デボン、バモテバアル、ベテバアルメオン 18 ヤハズ、ケデモテ、メバアテ 19 キリアタイム、シブマ、谷たに中なかの山やまのゼレテシヤル 20 ベテペオル、ピスガの山腹さんぷくベテヱシモテ 21 平󠄃地ひらちの一切すべての邑々まち〳〵 ヘシボンにて世よを治をさめしアモリ人びとの王わうシホンの全󠄃國ぜんこく モーセ、シホンをミデアンの貴族きぞくエビ、レケム、ツル、ホルおよびレバとあはせて擊うちころせり是これみなシホンの大臣だいじんにしてその地ちに住󠄃すみをりし者ものなり 22 イスラエルの子孫ひと〴〵またベオルの子こ卜筮師うらなひしバラムをも刃󠄃やいばにかけてその外ほかに殺ころせし者等ものどもとともに殺ころせり 23 ルベンの子孫しそんはヨルダンおよびその河かは岸ぎしをもて己おのれの境界さかひとせり ルベンの子孫しそんがその宗族やからに循したがひて獲えたる產業さんげふは是かくのごとくにして邑まちも村むらもこれに准なぞらふ

24 モーセまたガドの子孫しそんたるガドの支󠄂派󠄄わかれにもその宗族やからにしたがひて與あたふる所󠄃ところありしが 25 その境界さかひの內うちはヤゼル、ギレアデの一切すべての邑々まち〳〵アンモンの子孫ひと〴〵の地ちの半󠄃なかばラバの前󠄃まへなるアロエルまでの地ち 26 ヘシボンよりラマテミヅバまでの地ちおよびベトニム、マナハイムよりデビルの境界さかひまでの地ち
 418㌻ 
27 谷たににおいてはベテハラム、ベテニムラ、スコテ、ザポンなどヘシボンの王わうシホンの國くにの殘のこれる部分󠄃ぶぶん ヨルダンおよびその河かは岸ぎしよりしてヨルダンの東ひがしの方かたキンネレテの海うみの岸きしまでの地ち〘319㌻〙 28 ガドの子孫しそんがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふは是かくのごとくにして邑まちも村むらも之これに准なぞらふ

29 モーセまたマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばにも與あたふる所󠄃ところありき是これすなはちマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばにその宗族やからにしたがひて與あたへしなり 30 その境界さかひの內うちはマナハイムより此方こなたの地ち バシヤンの全󠄃土ぜんど バシヤンの王わうオグの全󠄃國ぜんこく バシヤンにあるヤイルの一切すべての邑まちすなはち其その六十の邑まち 31 ギレアデの半󠄃なかばバシヤンにおけるオグの國くにの邑々まち〳〵 アシタロテおよびエデレイ是等これらはマナセの子こマキルの子孫しそんに歸きせり即すなはちマキルの子孫しそんの半󠄃なかばその宗族やからにしたがひて之これを獲えたり

32 ヨルダンの東ひがしの方かたに於おいてヱリコに對むかひをるモアブの野のにてモーセが分󠄃わかち與あたへし產業さんげふは是かくのごとし 33 但たゞしレビの支󠄂派󠄄わかれにはモーセ何なにの產業さんげふをも與あたへざりきイスラエルの神かみヱホバこれが產業さんげふたればなり其そのかれらに言いひたまひし如ごとし

第14章

1 イスラエルの子孫ひと〴〵がカナンの地ちにて取とりしその產業さんげふの地ちは左さのごとし即すなはち祭司さいしエレアザル、ヌンの子こヨシユアおよびイスラエルの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれの族長ぞくちやう等たちこれを彼かれらに分󠄃わかち 2 ヱホバがモーセによりて命めいじたまひしごとく產業さんげふの籤くじによりて之これを九ここのつの支󠄂派󠄄わかれおよび半󠄃なかばの支󠄂派󠄄わかれに與あたふ 3 其そはヨルダンの彼旁かなたにてモーセ已すでにかの二ふたつの支󠄂派󠄄わかれと半󠄃なかばの支󠄂派󠄄わかれとに產業さんげふを與あたへたればなり但たゞしレビ人びとには之これが中なかに產業さんげふを與あたへざりき 4 是こはヨセフの子孫しそんマナセ、エフライムの二ふたつの支󠄂派󠄄わかれと成󠄃なりたるに因よりて然しかりレビ人びとには此この地ちにおいて何なにの分󠄃ぶんをも與あたへず唯たゞその住󠄃すむべき邑々まち〳〵およびその家畜かちくと貨財くわざいを置おくべき郊地かうちを與あたへしのみ
 419㌻ 
5 イスラエルの子孫ひと〴〵ヱホバのモーセに命めいじたまひしごとく行おこなひてその地ちを分󠄃わかてり

6 茲こゝにユダの子孫しそんギルガルにてヨシユアの許もとに至いたりケニズ人びとヱフンネの子こカレブ、ヨシユアに言いひけるはヱホバ、カデシバルネアにて我われと汝なんぢとの事ことにつきて神かみの人ひとモーセに吿つげたまひし事ことあり汝なんぢこれを知しる 7 ヱホバの僕しもべモーセが此この地ちを窺うかゞはせんとて我われをカデシバルネアより遣󠄃つかはしし時ときに我われは四十歳さいなりき其時そのとき我われは心こゝろに思おもふまにまに彼かれに復命かへりごとしたり 8 我われとともに上のぼり往󠄃ゆかしわが兄弟きやうだい等たちは民たみの心こゝろを挫くじくことを爲なしたりしが我われは全󠄃まつたく我わが神かみヱホバに從したがへり 9 その日ひモーセ誓ちかひて言いひけらく汝なんぢの足あしの踐ふみたる地ちは必かならず永ながく汝なんぢと汝なんぢの子孫しそんの產業さんげふとなるべし汝なんぢまったく我わが神かみヱホバに從したがひたればなりと〘320㌻〙 10 ヱホバこの言ことばをモーセに語かたりたまひし時ときより已來このかたイスラエルが荒野あらのに步あゆみたる此この四十五年ねんの間あひだかく其そのたまひし如ごとく我われを生存いきながらへさせたまへり視みよ我われは今日こんにちすでに八十五歳さいなるが 11 今日こんにちもなほモーセの我われを遣󠄃つかはしたりし日ひのごとく健󠄄剛すこやかなり我わが今いまの力ちからはかの時ときの力ちからのごとくにして出で入いりし戰鬪たたかひをなすに堪たふ 12 然されば彼かの日ひヱホバの語かたりたまひし此この山やまを我われに與あたへよ汝なんぢも彼かの日ひ聞きゝたる如ごとく彼處かしこにはアナキ人びとをりその邑々まち〳〵は大おほいにして堅固けんごなり然さりながらヱホバわれとともに在いまして我われつひにヱホバの宣のたまひしごとく彼かれらを逐󠄃おひはらふことを得えんと

13 ヨシユア、ヱフンネの子こカレブを祝しゆくしヘブロンをこれに與あたへて產業さんげふとなさしむ 14 是こゝをもてヘブロンは今日こんにちまでケニズ人びとヱフンネの子こカレブの產業さんげふとなりをる是こは彼かれまつたくイスラエルの神かみヱホバに從したがひたればなり
 420㌻ 
15 ヘブロンの名なは元もとはキリアテアルバと曰いふアルバはアナキ人びとの中うちの最もつとも大おほいなる人ひとなりき茲こゝにいたりてその地ちに戰爭いくさやみぬ

第15章

1 ユダの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれがその宗族やからにしたがひて籤くじにて獲えたる地ちはエドムの境界さかひに達󠄃たつし南みなみの方かたヂンの荒野あらのにわたり南みなみの極端はてに及およぶ 2 その南みなみの境界さかひは鹽しほ海うみの極端はてなる南みなみに向むかへる入いり海うみより起󠄃おこり 3 アクラビムの坂さかの南みなみにわたりてヂンに進󠄃すゝみカデシバルネアの南みなみより上のぼりてヘヅロンに沿󠄄そひて進󠄃すゝみアダルに上のぼりゆきてカルカに環󠄃まはり 4 アズモンに進󠄃すゝみてエジプトの河かはにまで達󠄃たつしその境界さかひ海うみにいたりて盡つく汝なんぢらの南みなみの境界さかひは是かくの如ごとくなるべし 5 その東ひがしの境界さかひは鹽しほ海うみにしてヨルダンの河かは口ぐちに達󠄃たつす北きたの方かたの境界さかひはヨルダンの河かは口ぐちなる入いり海うみより起󠄃おこり 6 上のぼりてベテホグラにいたりベテアラバの北きたをすぎ上のぼりてルベン人びとボハンの石いしに達󠄃たつし 7 またアコルの谷たによりデビルに上のぼりて北きたにおもむき河かはの南みなみにあるアドミムの坂さかに對たいするギルガルに向むかひすすみてエンシメシの水みづに達󠄃たつしエンロゲルにいたりて盡つく 8 又󠄂またその境界さかひはベニヒンノムの谷たにに沿󠄄そふてヱブス人びとの地ちすなはちヱルサレムの南みなみの脇わきに上のぼりゆきヒンノムの谷たにの西にし面おもてに橫よこたはる山やまの嶺いただきに上のぼる是これはレバイムの谷たにの北きたの極處はてにあり 9 而しかしてその境界さかひこの山やまの嶺いただきより延󠄅ひいてネフトアの水みづの泉源みなもとにいたりエフロン山やまの邑々まち〳〵にわたりその境さかひ昇のぼり延󠄅ひいてバアラにいたる是これすなはちキリアテヤリムなり 10 その境界さかひバアラより西にしの方かたセイル山やまに環󠄃まはりヤリム山やま(すなはちケサロン)の北きたの脇わきをへてベテシメシに下くだりテムナに沿󠄄そふて進󠄃すゝみ〘321㌻〙 11 エクロンの北きたの脇わきにわたり延󠄅ひいてシツケロンに至いたりバアラ山やまに進󠄃すゝみヤブネルに達󠄃たつし海うみにいたりて盡つく 12 また西にしの境界さかひは大海おほうみにいたりその濱はまをもて限かぎりとすユダの子孫しそんがその宗族やからにしたがひて獲えたる地ちの四方よもの境界さかひは是かくのごとし
 421㌻ 

13 ヨシユアそのヱホバに命めいぜられしごとくヱフンネの子こカレブにユダの子孫しそんの中うちにてキリアテアルバすなはちヘブロンを與あたへてその分󠄃ぶんとなさしむ 14 アルバはアナクの父󠄃ちゝなりカレブかしこよりアナクの子こ三人にんを逐󠄃おひはらへり是これすなはちアナクより出いでたるセシヤイ、アヒマンおよびタルマイなり 15 而しかして彼かれかしこよりデビルの民たみの所󠄃ところに攻せめ上のぼれりデビルの名なは元もとはキリアテセペルといふ 16 カレブ言いひけらくキリアテセペルを擊うちてこれを取とる者ものには我わが女子むすめアクサを妻つまに與あたへんと 17 ケナズの子こにしてカレブの弟をとうとなるオテニエルといふ者ものこれを取とりければカレブその女子むすめアクサを之これが妻つまに與あたへたり 18 アクサ適󠄄ゆく時とき田野でんやをその父󠄃ちゝに求もとむべきことをオテニエルに勸󠄂すゝめ遂󠄅つひにみづから驢馬ろばより下くだれりカレブこれに何なにを望󠄇のぞむやと言いひければ 19 答こたへて言いふ我われに粧奩󠄂おくりものを與あたへよ汝なんぢわれを南みなみの地ちに遣󠄃やるなれば水泉いづみをも我われに與あたへよと乃すなはち上うへの泉いづみと下したの泉いづみとをこれに與あたふ

20 ユダの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふは是これのごとし

21 ユダの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれが南みなみにおいてエドムの境界さかひの方かたに有󠄃もてるその遠󠄄とほき邑々まち〳〵は左さのごとしカブジエル、エデル、ヤグル 22 キナ、デモナ、アダダ、 23 ケデシ、ハゾル、イテナン、 24 ジフ、テレム、ベアロテ 25 ハゾルハダツタ、ケリオテヘヅロンすなはちハゾル 26 アマム、シマ、モラダ 27 ハザルガダ、ヘシモン、ベテパレテ 28 ハザルシユアル、ベエルシバ、ビジヨテヤ 29 バアラ、イヰム、エゼム 30 エルトラデ、ケシル、ホルマ 31 チクラグ、マデマンナ、サンサンナ 32 レバオテ、シルヒム、アイン、リンモン、その邑まちあはせて二十九ならびに之これに屬つける村々むら〳〵なり

33 平󠄃野ひらのにてはエシタオル、ゾラ、アシナ 34 ザノア、エンガンニム、タップア、エナム 35 ヤルムテ、アドラム、シヨコ、アゼカ
 422㌻ 
36 シヤアライム、アデタイム、ゲデラ、ゲデロタイム合あはせて十四邑まちならびに之これに屬つける村々むら〳〵なり

37 ゼナン、ハダシヤ、ミグダルガデ 38 デラン、ミヅバ、ヨクテル 39 ラキシ、ボヅカテ、エグロン〘322㌻〙 40 カボン、ラマム、キリテシ 41 ゲデロテ、ベテダゴン、ナアマ、マツケダ合あはせて十六邑まちならびに之これに屬つける村々むら〳〵なり

42 またリブナ、エテル、アシヤン 43 イフタ、アシナ、ネジブ 44 ケイラ、アクジブ、マレシア合あはせて九ここの邑まちならびに之これに屬つける村々むら〳〵なり

45 エクロンならびにその郷里さと〴〵および村々むら〳〵なり 46 エクロンより海うみまで凡すべてアシドドの邊󠄎ほとりにある處々ところどころならびに之これにつける村々むら〳〵なり

47 アシドドならびにその郷里さと〴〵および村々むら〳〵 ガザならびにその郷里さと〴〵および村々むら〳〵 エジプトの河かはおよび大海おほうみの濱はまにいたるまでの處々ところどころなり

48 山地やまちにてはシヤミル、ヤツテル、シヨコ 49 ダンナ、キリアテサンナすなはちデビル 50 アナブ、エシテモ、アニム 51 ゴセン、ホロン、ギロ、合あはせせて十一邑まちならびに之これに屬つける村々むら〳〵なり

52 アラブ、ドマ、エシヤン 53 ヤニム、ベテタツプア、アペカ 54 ホムタ、キリアテアルバすなはちヘブロン、デオルあはせて九ここの邑まちならびに之これにつける村々むら〳〵なり

55 マオン、カルメル、ジフ、ユダ 56 ヱズレル、ヨグテアム、ザノア 57 カイン、ギベア、テムナあはぜて十とを邑まちならびに之これに屬つける村々むら〳〵なり

58 ハルホル、ベテズル、ゲドル 59 マアラテ、ベテアノテ、エルテコンあはせて六む邑まちならびに之これに屬つける村々むら〳〵なり
 423㌻ 

60 キリアテバアルすなはちキリアテヤリムおよびラバあはせて二ふた邑まちならびに之これにつける村々むら〳〵なり

61 荒野あらのにてはベテアラバ、ミデン、セカカ 62 ニブシヤン鹽しほ邑まちエングデあはせて六む邑まちならびに之これにつける村々むら〳〵なり

63 ヱルサレムの民たみヱブス人びとはユダの子孫しそんこれを逐󠄃おひはらふことを得えざりき是こゝをもてヱブス人びとは今日こんにちまでユダの子孫しそんとともにエルサレムに住󠄃すみぬ

第16章

1 ヨセフの子孫しそんが籤くじによりて獲えたる地ちの境界さかひはヱリコの邊󠄎ほとりなるヨルダンすなはちヱリコの東ひがしの水みづの邊󠄎ほとりより起󠄃おこりてヱリコにかかり更󠄃さらに上のぼりて山地やまちを過󠄃すぎベテルにいたりて荒野あれのに沿󠄄そひ行ゆき 2 ベテルよりルズにおもむきアルキ人びとの境界さかひなるアタロテに進󠄃すゝみ 3 また西にしの方かたヤフレテ人びとの境界さかひに下くだり下しもベテホロンの境界さかひに及およびゲゼルにまで達󠄃たつし海うみにいたりて盡つく 4 かくヨセフの子孫しそんマナセ及およびエフライムその產業さんげふを受うけたり〘323㌻〙

5 エフライムの子孫しそんがその宗族やからにしたがひて獲えたる地ちの境界さかひは是かくのごとしその產業さんげふの境界さかひ東ひがしはアタロテアダルにて上かみはベテホロンに達󠄃たつし 6 ミクメタの北きたより西にしにおもむき東ひがしにをれてタアナテシロにいたり之これに沿󠄄そふてヤノアの東ひがしを過󠄃すぎ 7 ヤノアより下くだりてアタロテおよびナアラにいたりヱリコに達󠄃たつしヨルダンにいたりて盡つき 8 タツプアよりして西にしに進󠄃すゝみカナの河かはにまで達󠄃たつし海うみにいたりて盡つくエフライムの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふは是かくのごとし 9 この外ほかにマナセの子孫しそんの產業さんげふの中うちにてエフライムの子孫しそんに別わかち與あたへし邑々まち〳〵ありエフライムの一切すべての邑まちおよびその村々むら〳〵を得えたり 10 但たゞしゲゼルに住󠄃すめるカナン人びとをば逐󠄃おひはらはざりき是こゝをもてカナン人びとは今日こんにちまでエフライムの中なかに住󠄃すみ僕しもべとなりて之これに使󠄃役しえきせらる
 424㌻ 

第17章

1 マナセの支󠄂派󠄄わかれが籤くじによりて獲えたる地ちは左さのごとしマナセはヨセフの長子ちやうしなりきマナセの長子ちやうしにしてギレアデの父󠄃ちゝなるマキルは軍人いくさびとなるが故ゆゑにギレアデとバシヤンを獲えたり 2 此この餘ほかのマナセの子等こども即すなはちアビエゼルの子孫しそんヘレクの子孫しそんアスリエルの子孫しそんシケムの子孫しそんへペルの子孫しそんセミダの子孫しそんなどもその宗族やからにしたがひて獲うる所󠄃ところありき是等これらはヨセフの子こマナセが男をとこの子こにしてその宗族やからに循したがひて言いへるなり 3 マナセの子こマキルその子こギレアデその子こへペルその子こなるゼロペハデといふ者ものは女をんなの子このみありて男をとこの子こあらざりきその女をんなの子この名なはマヘラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといふ 4 彼等かれら祭司さいしエレアザル、ヌンの子こヨシユアおよび長等をさたちの前󠄃まへに進󠄃すゝみ出いでて言いひけらく我われらの兄弟きやうだいの中なかにて我われらにも產業さんげふを與あたへよとヱホバ、モーセに命めいじおきたまへりヨシユアすなはちヱホバの命めいにしたがひて彼かれらの父󠄃ちゝの兄弟きやうだいの中なかにて彼かれらにも產業さんげふを與あたふ 5 マナセはヨルダンの彼旁かなたにてギレアデおよびバシヤンの地ちの外ほかになほ十部ぶの地ちを獲えたり 6 是こはマナセの女をんなの子等こどももその男をとこの子等こどもの中うちにて產業さんげふを獲えたればなりギレアデの地ちはマナセのその餘ほかの子等こどもに屬ぞくす

7 マナセの境界さかひはアセルよりシケムの前󠄃まへなるミクメタテに及および右みぎにおもむきてエンタツプアの民たみに達󠄃たつす 8 タツプアの地ちはマナセに屬ぞくす但たゞしマナセの境界さかひにあるタツプアはエフライムの子孫しそんに屬ぞくす 9 またその境界さかひカナの河かはに下くだりてその河かはの南みなみに至いたる是等これらの邑まちはマナセの邑々まち〳〵の中なかにありてエフライムに屬ぞくすマナセの境界さかひはその河かはの北きたにあり海うみにいたりて盡つく〘324㌻〙 10 その南みなみの方かたはエフライムに屬ぞくし北きたの方かたはマナセに屬ぞくし海うみこれらの境界さかひを成󠄃なすマナセは北きたはアセルに達󠄃たつし東ひがしはイツサカルに達󠄃たつす 11 イツサカルおよびアセルの中なかにてマナセはベテシヤンとその郷里さと〴〵イブレアムとその郷里さと〴〵ドルの民たみとその郷里さと〴〵およびエンドルの民たみとその郷里さと〴〵タアナクの民たみとその郷里さと〴〵メギドンの民たみとその郷里さと〴〵など合あはせて三みつの高處たかみを有󠄃もてり
 425㌻ 
12 但たゞしマナセの子孫しそんは是これらの邑まちの民たみを逐󠄃おひはらふことを得えざりければカナン人びとこの地ちに固かたく住󠄃すまひをりしが 13 イスラエルの子孫しそん强つよくなるに及およびてカナン人びとを使󠄃役しえきし之これを盡こと〴〵く逐󠄃おふことはせざりき

14 茲こゝにヨセフの子孫しそんヨシユアに語かたりて言いひけるはヱホバ今いままで我われを祝福めぐみたまひて我われは大おほいなる民たみとなりけるに汝なんぢわが產業さんげふにとて只たゞ一ひとつの籤くじ一ひとつの分󠄃ぶんのみを我われに與あたへしは何なんぞや 15 ヨシユアかれらに言いひけるは汝なんぢもし大おほいなる民たみとなりしならば林はやしに上のぼりゆきて彼處かしこなるペリジ人びとおよびレバイム人びとの地ちを自みづから斬きりひらくべしエフライムの山地やまちは汝なんぢには狹せましと言いへばなり 16 ヨセフの子孫しそん言いひけるは山地やまちは我われらには足たらずかつ又󠄂また谷たにの地ちにをるカナン人びとはベテシヤンとその郷里さと〴〵にをる者ものもヱズレルの谷たににをる者ものも凡すべて鐵くろがねの戰車いくさぐるまを有󠄃もてり 17 ヨシユアかさねてヨセフの家いへすなはちエフライムとマナセに語かたりて言いふ汝なんぢは大おほいなる民たみにして大おほいなる力ちからあり然されば只たゞ一ひと籤くじのみを取とりてをる可べからず 18 山地やまちをも汝なんぢの有󠄃ものとすべし是これは林はやしなれども汝なんぢこれを斬きりひらきてその極處すそを獲うべしカナン人びとは鐵くろがねの戰車いくさぐるまを有󠄃もちをりかつ强つよくあれども汝なんぢこれを逐󠄃おひはらふことを得えん

第18章

1 かくてイスラエルの子孫ひと〴〵の會衆くわいしうことごとくシロに集あつまり集會しふくわいの幕屋まくやをかしこに立たつその地ちは已すでに彼かれらに歸服󠄃まつろひぬ 2 この時ときなほイスラエルの子孫ひと〴〵の中うちに未いまだその產業さんげふを分󠄃わかち取とらざる支󠄂派󠄄わかれ七ななつのこりゐければ 3 ヨシユア、イスラエルの子孫ひと〴〵に言いひけるは汝なんぢらは汝なんぢらの先祖せんぞの神かみヱホバの汝なんぢらに與あたへたまひし地ちを取とりに往󠄃ゆくことを何時いつまで怠おこたりをるや 4 汝なんぢら支󠄂派󠄄わかれごとに三人にんづつを擧あげよ我われこれを遣󠄃つかはさん彼かれらは起󠄃たちてその地ちを步あるきめぐりその產業さんげふにしたがひて之これを描えがき寫うつして我われに歸かへるべし
 426㌻ 
5 彼かれらその地ちを分󠄃わかちて七分󠄃ぶんとなすべしユダは南みなみにてその境界さかひの內うちにをりヨセフの家いへは北きたにてその境界さかひの內うちにをるべし 6 汝なんぢらその地ちを描えがき寫うつして七分󠄃ぶんとなし此こゝにわが許もとに持もちきたれ我われここにて我等われらの神かみヱホバの前󠄃まへになんぢらの爲ために籤くじを掣ひかん〘325㌻〙 7 レビ人びとは汝なんぢらの中なかに何なにの分󠄃ぶんをも有󠄃もたずヱホバの祭司さいしとなることをもて其その產業さんげふとす又󠄂またガド、ルベンおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばはヨルダンの彼旁かなた東ひがしの方かたにて已すでにその產業さんげふを受うけたり是これヱホバの僕しもべモーセの之これに與あたへし者ものなりと

8 その人々ひと〴〵すなはち起󠄃たちて往󠄃ゆけり其その地ちを描えがき寫うつさんとて出いでゆける此この者等ものどもにヨシユア命めいじて云いふ汝等なんぢらゆきてその地ちを步あるきめぐり之これを描えがき寫うつして我われに歸かへりきたれ我われシロにて此こゝにヱホバの前󠄃まへにて汝なんぢらのために籤くじを掣ひかんと 9 その人々ひと〴〵ゆきてその地ちを經へめぐり邑まちにしたがひて之これを七分󠄃ぶんとなして書ふみに描えがき寫うつしシロの營えいに歸かへりてヨシユアに詣いたりければ 10 ヨシユア、シロにて彼かれらのためにヱホバの前󠄃まへに籤くじを掣ひけり而しかしてヨシユア彼所󠄃かしこにてイスラエルの子孫ひと〴〵の區分󠄃わかちにしたがひて其その地ちを分󠄃わかち與あたへたり

11 まづベニヤミンの子孫ひと〴〵の支󠄂派󠄄わかれのためにその宗族やからにしたがひて籤くじを掣ひけりその籤くじによりて獲えたる地ちの境界さかひはユダの子孫しそんとヨセフの子孫しそんの間あひだにわたる 12 即すなはちその北きたの方かたの境界さかひはヨルダンよりしてヱリコの北きたの脇わきに上のぼり西にしの山地やまちを逾こえてまた上のぼりベテアベンの荒野あれのにいたりて盡つく 13 彼處かしこよりその境界さかひルズに進󠄃すゝみルズの南みなみの脇わきにいたるルズはベテルなり而しかして其その境界さかひ下しもベテホロンの南みなみに橫よこたはる山やまに沿󠄄そふてアタロテアダルに下くだり 14 延󠄅ひいて西にしの方かたにて南みなみに曲まがりベテホロンの南みなみ面おもてに橫よこたはるところの山やまより進󠄃すゝみユダの子孫しそんの邑まちキリアテバアル即すなはちキリアテヤリムにいたりて盡つくその西にしの境界さかひは是かくのごとし 15 またその南みなみの方かたはキリアテヤリムの極處はてよりして西にしにおもむきてネフトアの水みづの源みなもとにいたり
 427㌻ 
16 レバイムの谷たにの中なかの北きたの方かたにてベニヒンノムの谷たにの前󠄃まへに橫よこたはる所󠄃ところの山やまの極處はてに下くだり其處そこよりしてヒンノムの谷たにに下くだりてヱブス人びとの南みなみの脇わきにいたりエンロゲルに下くだり 17 北きたに延󠄅ひきてエンシメシにおもむきアドミムの阪さかに對むかへるゲリロテにおもむきルベン人びと、ボハンの石いしまで下くだり 18 北きたの方かたにてアラバに對たいする處ところにわたりてアラバに下くだり 19 ベテホグラの北きたの脇わきにわたりヨルダンの南みなみの極はてにて鹽しほ海うみの北きたの入いり海うみにいたりて盡つくその南みなみの境界さかひは是かくのごとし 20 東ひがしの方かたにてはヨルダンその境界さかひとなる是これすなはちベニヤミンの子孫しそんがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふの周󠄃圍󠄃まはりの境界さかひなり

21 ベニヤミンの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれがその宗族やからにしたがひて獲えたる邑々まち〳〵はヱリコ、ベテホグラ、エメクケジツ〘326㌻〙 22 ベテアラバ、ゼマライム、ベテル 23 アビム、パラ、オフラ 24 ケパルアンモン、オフニ、ケバの十二邑まちならびに之これに屬つける村々むら〳〵なり 25 ギベオン、ラマ、ベエロテ 26 ミヅパ、ケピラ、モザ 27 レケム、イルピエル、タララ、 28 ゼラ、エレフ、ヱブスすなはちエルサレム、ギベア、キリアテの十四邑まちならびに之これにつける村々むら〳〵是これなり ベニヤミンの子孫しそんがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふは是かくのごとし

第19章

1 次󠄄つぎにシメオンのため即すなはちシメオン子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれのためにその宗族やからにしたがひて籤くじを掣ひけりその產業さんげふばユダの子孫しそんの產業さんげふの中うちにあり 2 その有󠄃もてる產業さんげふはベエルシバ即すなはちシバ、モラダ 3 ハザルシユアル、バラ、エゼム 4 エルトラデ、ベトル、ホルマ 5 チクラグ、ベテマルカボテ、ハザルスサ 6 ベテレバオテ、シヤルヘンの十三邑まち並ならびに之これにつける村々むら〳〵 7 およびアイン、リンモン、エテル、アシヤンの四邑まちならびに之これにつける村々むら〳〵 8 および此この邑々まち〳〵の周󠄃圍󠄃まはりにありてバアラテベエルすなはち南みなみのラマまでに至いたるところの一切すべての村々むら〳〵等などなりシメオンの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふは是かくのごとし
 428㌻ 
9 シメオンの子孫しそんの產業さんげふはユダの子孫しそんの分󠄃ぶんの中うちより出いづ是これユダの子孫しそんの分󠄃ぶん自分󠄃みづからのためには多おほかりしに因よりてシメオンの子孫しそんのおのれの產業さんげふを彼かれらの產業さんげふの中うちに獲えたるなり

10 第だい三にゼブルンの子孫しそんのために其その宗族やからにしたがひて籤くじを掣ひけり其その產業さんげふの境界さかひはサリデに及および 11 また西にしに上のぼりてマララに至いたりダバセテに達󠄃たつしヨグネアムの前󠄃まへなる河かはに達󠄃たつし 12 サリデよりして東ひがしの方かた日ひのいづる方かたにまがりてキスロテタボルの境界さかひにいたりタベラに出いでヤピアに上のぼり 13 彼處かしこより東ひがしの方かたガテヘペルにわたりてイツタカジンにいたりネアまで廣ひろがるところのリンモンに至いたりて盡つき 14 また北きたにまはりてハンナトンにいたりイフタエルの谷たににいたりて盡つく 15 カツタテ、ナハラル、シムロン、イダラ、ベテレヘムなどの十二邑まちならびに之これにつける村々むら〳〵あり 16 ゼブルンの子孫しそんがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふおよびその邑まちと村むらとは是かくのごとし

17 第だい四にイツサカルすなはちイツサカルの子孫しそんのためにその宗族やからにしたがひて籤くじを掣ひけり 18 その境界さかひの包󠄃括かねる處ところはヱズレル、ケスロテ、シユネム 19 ハパライム、シオン、アナハラテ 20 ラビテ、キシン、エベツ 21 レメテ、エンガンニム、エンハダ、ベテパツゼズなどなり〘327㌻〙 22 その境界さかひタボル、シヤハヂマおよびベテシメシに達󠄃たつしその境界さかひヨルダンにいたりて盡つく其その邑まちあはせて十六また之これにつける村々むら〳〵あり 23 イツサカルの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれが其その宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふおよび其その邑々まち〳〵村々むら〳〵は是かくの如ごとし

24 第だい五にアセルの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれのために其その宗族やからにしたがひて籤くじを掣ひけり 25 其その境界さかひの內うちはヘルカテ、ハリ、ベテン、アクサフ 26 アランメレク、アマデ、ミシヤルなり其その境界さかひ西にしの方かたカルメルに達󠄃たつしまたシホルリブナテに達󠄃たつし 27 日ひの出いづる方かたに折をれてベテダゴンにいたりゼブルンに達󠄃たつし北きたの方かたイフタヱルの谷たにのベテエメク及およびネイエルに達󠄃たつし左ひだりしてカブルに出いで
 429㌻ 
28 エプロン、レホブ、ハンモン、カナにわたりて大おほシドンにまでいたり 29 ラマに旋めぐりツロの城󠄃しろに及およびまたホサに旋めぐりアクジブの邊󠄎ほとりにて海うみにいたりて盡つく 30 またウンマ、アベクおよびレホブありその邑まちあはせて二十二また之これにつける村々むら〳〵あり 31 アセルの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふおよびその邑々まち〳〵村々むら〳〵は是かくのごとし

32 第だい六にナフタリの子孫しそんのためにナフタリの子孫しそんの宗族やからにしたがひて籤くじを掣ひけり 33 その境界さかひはヘレフより即すなはちザアナイムの樫かしの樹きより起󠄃おこりアダミネケブおよびヤブニエルを經へてラクムにいたりヨルダンにいたりて盡つく 34 而しかして其その境界さかひ西にしに旋めぐりてアズノテタボルにいたり彼處かしこよりホツコクに出いで南みなみはゼブルンに達󠄃たつし西にしはアセルに達󠄃たつし日ひの出いづる方かたはヨルダンの邊󠄎ほとりにてユダに達󠄃たつす 35 その堅固けんごたる邑々まち〳〵はヂデム、ゼル、ハンマテ、ラツカテ、キンネレテ 36 アダマ、ラマ、ハゾル 37 ケデシ、エデレイ、エンハゾル 38 イロン、ミグダルエル、ホレム、ベテアナテ、ベテシメシなど合あはせて十九邑まち亦またこれにつける村々むら〳〵あり 39 ナフタリの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふおよびその邑々まち〳〵村々むら〳〵は是かくのごとし

40 第だい七にダンの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれのためにその宗族やからにしたがひて籤くじを掣ひけり 41 その產業さんげふの境界さかひの內うちはゾラ、エシタオル、イルシメシ 42 シヤラビム、アヤロン、イテラ 43 エロン、テムナ、エクロン 44 エルテケ、ギベトン、バアラテ 45 ヱホデ、ベネベラク、ガテリンモン 46 メヤルコン、ラツコン、ヨツパと相對あひむかふ地ちなどなり 47 但たゞしダンの子孫しそんの境界さかひは初はじめよりは廣ひろくなれり其そはダンの子孫しそん上のぼりゆきてライシを攻取せめとり刃󠄃やいばをもちてこれを擊うちほろぼし之これを獲えて其處そこに住󠄃すみたればなり而しかしてその先祖せんぞダンの名なにしたがびてライシをダンと名なづけたり〘328㌻〙 48 ダンの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれがその宗族やからにしたがひて獲えたる產業さんげふおよびその邑々まち〳〵村々むら〳〵は是かくのごとし
 430㌻ 

49 かく境界さかひを畫かぎりて產業さんげふの地ちを與あたふることを終󠄃をへぬ而しかしてイスラエルの子孫ひと〴〵おのれの中なかにてヌンの子こヨシユアに產業さんげふを與あたへたり 50 すなはちヱホバの命めいにしたがひて彼かれにその求もとむる邑まちを與あたふエフライムの山地やまちなるテムナテセラ是これなり彼かれその邑まちを建󠄄たてなほして其處そこに住󠄃すむ

51 祭司さいしエレアザル、ヌンの子こヨシユアおよびイスラエルの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれの族長ぞくちやう等らがシロにおいて集會しふくわいの幕屋まくやの門かどにてヱホバの前󠄃まへに籤くじをもて分󠄃わけ與あたへし產業さんげふは是かくのごとし斯かく地ちを分󠄃わかつことを終󠄃をへたり

第20章

1 茲こゝにヱホバ、ヨシユアに吿つげて言いひたまひけるは 2 汝なんぢイスラエルの子孫ひと〴〵に吿つげて言いへ汝等なんぢらモーセによりて我わが汝なんぢらに語かたりおきし逃󠄄遁󠄅のがれの邑まちを擇えらび定さだめ 3 誤󠄄あやまりて知しらずに人ひとを殺ころせる者ものを其處そこに逃󠄄のがれしめよ是これは汝なんぢらが仇あだ打うちする者ものを避󠄃さけて逃󠄄のがるべき處ところなり 4 斯かゝる者ものは是等これらの邑まちの一ひとつに逃󠄄のがれゆき邑まちの門もんの入いり口くちに立たてその邑まちの長老等としよりたちの耳みゝにその事こと情󠄃わけを述󠄃のぶべし然しかる時ときは彼かれら之これをその邑まちに受うけいれ處ところを與あたへて己おのれの中なかに住󠄃すましむべし 5 假令たとひ仇あだ打うちする者もの追󠄃おひゆくとも彼かれらその人ひとを殺ころせる者ものを之これが手てに交󠄄わたすべからず其そは彼かれ知しらずして人ひとを殺ころせるにて素もとより之これを惡にくみをりしに非あらざればなり 6 その人ひとは會衆くわいしうの前󠄃まへに立たて審判󠄄さばきを受うくるまで其時そのときの祭司さいしの長をさの死しねる迄までその邑まちに住󠄃すみをるべし然しかる後のちその人ひとを殺ころせる者もの己おのれの邑まちに歸かへり往󠄃ゆきてその家いへにいたり己おのれが逃󠄄にげいでし邑まちに住󠄃すむべし

7 爰こゝにナフタリの山地やまちなるガリラヤのケデシ、エフライムの山地やまちなるシケムおよびユダの山地やまちなるキリアテアルバ(すなはちヘブロン)を之これがために分󠄃わかち 8 またヨルダンの彼旁かなたヱリコの東ひがしの方かたにてはルベンの支󠄂派󠄄わかれの中うちより平󠄃地ひらちなる荒野あらののベゼルを擇えらび定さだめガドの支󠄂派󠄄わかれの中うちよりギレアデのラモテを擇えらび定さだめマナセの支󠄂派󠄄わかれの中うちよりバシヤンのゴランを擇えらび定さだめたり
 431㌻ 
9 是これすなはちイスラエルの一切すべての子孫ひと〴〵および之これが中なかに寄寓やどりをる他國人ことぐにびとのために設まうけたる邑々まち〳〵にして凡すべて人ひとを誤󠄄あやまり殺ころせる者ものを此こゝに逃󠄄のがれしめ其その會衆くわいしうの前󠄃まへに立たゝざる中うちに仇あだ打うちの手てに死しぬるがごときことなからしめんためなり

第21章

1 茲こゝにレビの族長ぞくちやう等たち來きたりて祭司さいしヱレアザル、ヌンの子こヨシユアおよびイスラエルの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれの族長ぞくちやう等たちの許もとにいたり 2 カナンの地ちシロにおいて之これに語かたりて言いふヱホバかつて我われらに住󠄃すむべき邑々まち〳〵を與あたふることおよびその郊地かうちを我われらの家畜かちくのために與あたふる事ことをモーセによりて命めいじおきたまへりと〘329㌻〙 3 イスラエルの子孫ひと〴〵すなはちヱホバの命めいにしたがひて自己おのれの產業さんげふの中うちより左さの邑々まち〳〵とその郊地かうちとをレビ人びとに與あたふ

4 先まづコハテ人びとの宗族やからのために籤くじを掣ひけり祭司さいしアロンの子孫しそんたるレビ人びと籤くじによりてユダの支󠄂派󠄄わかれの中うちシメオンの支󠄂派󠄄わかれの中うちおよびベニヤミンの支󠄂派󠄄わかれの中うちより十三の邑まちを獲え

5 その餘ほかのコハテの子孫しそんは籤くじによりてエフライムの支󠄂派󠄄わかれの宗族やからの中うちダンの支󠄂派󠄄わかれの中うちマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばの中うちより十とをの邑まちを獲えたり

6 またゲシヨンの子孫しそんは籤くじによりてイツサカルの支󠄂派󠄄わかれの宗族やからの中うちアセルの支󠄂派󠄄わかれの中うちナフタリの支󠄂派󠄄わかれの中うちおよびバシヤンにあるマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばの中うちより十三の邑まちを獲えたり

7 またメラリの子孫しそんは其その宗族やからにしたがひてルベンの支󠄂派󠄄わかれの中うちガドの支󠄂派󠄄わかれの中うちおよびゼブルンの支󠄂派󠄄わかれの中うちより十二の邑まちを獲えたり

8 イスラエルの子孫ひと〴〵ヱホバのモーセによりて命めいじたまひし所󠄃ところにしたがひて此この邑々まち〳〵とその郊地かうちとを籤くじによりてレビ人びとに與あたふ
 432㌻ 
9 即すなはち先さきだユダの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれの中うちおよびシメオンの子孫しそんの支󠄂派󠄄わかれの中うちより左さに名なを擧あげたる邑々まち〳〵を與あたふ 10 是これはレビの子孫しそんコハテ人びとの宗族やからなるアロンの子孫しそんに歸きす其そは彼かれら第だい一の籤くじにあたりたればなり 11 即すなはちユダの山地やまちなるキリアテアルバ即すなはちヘブロンおよびその周󠄃圍󠄃まはりの郊地かうちをこれに與あたふ此このアルバはアナクの父󠄃ちゝなりき 12 その邑まちの田野はたけおよびその村々むら〳〵はこれをエフンネの子こカレブに與あたへて所󠄃有󠄃もちものとなさしむ

13 祭司さいしアロンの子孫しそんに與あたへし者ものは即すなはち人ひとを殺ころしし者ものの逃󠄄のがるべき邑まちなるヘブロンとその郊地かうちリブナとその郊地かうち 14 ヤツテルとその郊地かうちエシテモアとその郊地かうち 15 ホロンとその郊地かうちデビルとその郊地かうち 16 アインとその郊地かうちユツタとその郊地かうちベテシメシとその郊地かうち此この九ここのつの邑まちは此このふたつの支󠄂派󠄄わかれの中うちより分󠄃わかちしものなり 17 またベニヤミンの支󠄂派󠄄わかれの中うちよりギベオンとその郊地かうちゲバとその郊地かうち 18 アナトテとその郊地かうちアルモンとその郊地かうちなど四よつの邑まちをあたへたり 19 アロンの子孫しそんたる祭司さいし等たちの邑まちは合あはせせて十三邑まち又󠄂また之これにつける郊地かうちあり

20 この他ほかのコハテの子孫しそんなるレビ人びとの宗族やから籤くじによりてエフライムの支󠄂派󠄄わかれの中うちより邑まちを獲えたり 21 即すなはち之これに與あたへしは人ひとを殺ころせる者ものの逃󠄄のがるべき邑まちなるエフライムの山地やまちのシケムとその郊地かうちおよびゲゼルとその郊地かうち〘330㌻〙 22 キブザイムとその郊地かうちベテホロンとその郊地かうちなど四よつの邑まちなり 23 又󠄂またダンの支󠄂派󠄄わかれの中うちより分󠄃わかちて與あたへし者ものはエルテケとその郊地かうちギベトンとその郊地かうち 24 アヤロンとその郊地かうちガテリンモンとその郊地かうちなど四よつの邑まちなり 25 又󠄂またマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばの中うちより分󠄃わかちて與あたへし者ものはタアナクとその郊地かうちガテリンモンとその郊地かうちなど二ふたつの邑まちなり 26 外ほかのコハテの子孫しそんの宗族やからの邑まちは合あはせて十とをまた之これにつける郊地かうちあり

27 ゲルシヨンの子孫しそんたるレビ人びとの宗族やからに與あたへし者ものはマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばの中うちよりは人ひとを殺ころせる者ものの逃󠄄のがるべき邑まちなるバシヤンのゴランとその郊地かうちおよびベエシテラとその郊地かうちなど二ふたつの邑まちなり
 433㌻ 
28 イツサカルの支󠄂派󠄄わかれの中うちよりはキシオンとその郊地かうちダベラとその郊地かうち 29 ヤルムテとその郊地かうちエンガンニムとその郊地かうちなど四よつの邑まちなり 30 アセルの支󠄂派󠄄わかれの中うちよりはミシヤルとその郊地かうちアブドンとその郊地かうち 31 ヘルカテとその郊地かうちレホブとその郊地かうちなど四よつの邑まちなり 32 ナフタリの支󠄂派󠄄わかれの中うちよりは人ひとを殺ころせる者ものの逃󠄄のがるべき邑まちなるガリラヤのケデシとその郊地かうちおよびハンモテドルとその郊地かうちカルタンとその郊地かうちなど三みつの邑まちなり 33 ゲルシヨン人びとがその宗族やからにしたがひて獲えたる邑まちは合あはせて十三邑まちにして又󠄂またこれに屬つける郊地かうちあり

34 この餘ほかのレビ人びとなるメラリの子孫しそんの宗族やからに與あたへし者ものはゼブルンの支󠄂派󠄄わかれの中うちよりはヨクネアムと其その郊地かうちカルタとその郊地かうち 35 デムナとその郊地かうちナハラルとその郊地かうちなど四よつの邑まちなり 36 ルベンの支󠄂派󠄄わかれの中うちよりはべゼルとその郊地かうちヤハヅとその郊地かうち 37 ケデモテとその郊地かうちメバアテとその郊地かうちなど四よつの邑まちなり 38 ガドの支󠄂派󠄄わかれの中うちよりは人ひとを殺ころせる者ものの逃󠄄のがるべき邑まちなるギレアデのラモテとその郊地かうちおよびマハナイムとその郊地かうち 39 ヘシボンとその郊地かうちヤゼルとその郊地かうちなど合あはせせて四よつの邑まち 40 是これみな外ほかのレビ人びとなるメラリの子孫しそんがその宗族やからにしたがひて獲えたる邑々まち〳〵なり其その籤くじによりて獲えたる邑まちは合あはせせて十二

41 イスラエルの子孫しそんの所󠄃有󠄃もちものの中うちにレビ人びとが有󠄃もてる邑々まち〳〵は合あはせて四十八邑まち又󠄂また之これにつける郊地かうちあり 42 この邑々まち〳〵は各々おの〳〵その周󠄃圍󠄃まはりに郊地かうちあり此この邑々まち〳〵みな然しかり

43 かくヱホバ、イスラエルに與あたへんとその先祖せんぞ等たちに誓ちかひたまひし地ちをことごとく與あたへたまひければ彼かれら之これを獲えて其處そこに住󠄃すめり 44 ヱホバ凡すべてその先祖せんぞ等たちに誓ちかひたまひし如ごとく四方しはうにおて彼かれらに安息あんそくを賜たまへり其そのすべての敵てきの中うちに一人ひとりも之これに當あたることを得うる者ものなかりきヱホバかれらの敵てきをことごとくその手てに付わたしたまへり〘331㌻〙
 434㌻ 
45 ヱホバがイスラエルの家いへに語かたりたまひし善事よきことは一ひとつだに缺かけずして悉こと〴〵くみな來きたりぬ

第22章

1 茲こゝにヨシユア、ルベン人びとガド人びとおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばを召めして 2 これに言いひけるは汝なんぢらはヱホバの僕しもべモーセが汝なんぢらに命めいぜし所󠄃ところをことごとく守まもり又󠄂またわが汝なんぢらに命めいぜし一切すべての事ことにおいて我わが言ことばに聽きゝしたがへり 3 汝なんぢらは今日こんにちまで日ひひさしく汝なんぢらの兄弟きやうだいを離はなれずして汝なんぢらの神かみヱホバの命令めいれいの言ことばを守まもり來きたり 4 今いまは已すでに汝なんぢらの神かみヱホバなんぢらの兄弟きやうだいに向さきに宣のたまひし如ごとく安息あんそくを賜たまふに至いたれり然されば汝なんぢら身みを轉めぐらしヱホバの僕しもべモーセが汝なんぢらに與あたへしヨルダンの彼方かなたなる汝等なんぢらの產業さんげふの地ちに歸かへりて自己おのれの天てん幕まくにゆけ 5 只たゞヱホバの僕しもべモーセが汝なんぢらに命めいじおきし誡命いましめと律法おきてとを善よく謹つゝしみて行おこなひ汝なんぢらの神かみヱホバを愛あいしその一切すべての途󠄃みちに步あゆみその命令めいれいを守まもりて之これに附つきしたがひ心こゝろを盡つくし精神せいしんを盡つくして之これに事つかふべしと 6 かくてヨシユア彼かれらを祝しくして去さりしめければ彼かれらはその天てん幕まくに往󠄃ゆけり

7 マナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばにはモーセ、バシヤンにて產業さんげふを與あたへおけりその他ほかの半󠄃なかばにはヨシユア、ヨルダンの此旁こなた西にしの方かたにてその兄弟きやうだい等らの中なかに產業さんげふを與あたふヨシユア彼かれらをその天てん幕まくに歸かへし遣󠄃やるに當あたりて之これを祝しゆくし 8 之これに吿つげて言いひけるは汝なんぢら衆多おほくの貨財くわざい夥多おびただしき家畜かちく金きん銀ぎん銅どう鐵てつおよび夥多おびただしき衣服󠄃ころもをもちて汝なんぢらの天てん幕まくに歸かへり汝なんぢらの敵てきより獲えたるその物ものを汝なんぢらの兄弟きやうだいの中うちに分󠄃わかつべしと 9 爰こゝにルベンの子孫しそんガドの子孫しそんおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばはヱホバのモーセによりて命めいじ給たまひし所󠄃ところに循したがひて己おのれの所󠄃有󠄃もちものの地ちすなはち已すでに獲えたるギレアデの地ちに往󠄃ゆかんとてカナンの地ちのシロよりしてイスラエルの子孫しそんに別わかれて歸かへりけるが
 435㌻ 

10 ルベンの子孫しそんガドの子孫しそんおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばカナンの地ちのヨルダンの岸邊󠄎きしべにいたるにおよびて彼處かしこにてヨルダンの傍かたはらに一ひとつの壇だんを築きづけりその壇だんは大おほいにして遙はるかに見みえわたる 11 イスラエルの子孫ひと〴〵はルベンの子孫しそんガドの子孫しそんおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばカナンの地ちの前󠄃まへの部ぶにてヨルダンの岸邊󠄎きしべイスラエルの子孫ひと〴〵に屬ぞくする方かたにて一ひとつの壇だんを築きづけりと言いふを聞きけり 12 イスラエルの子孫ひと〴〵これを聞きくと齊ひとしくイスラエルの子孫ひと〴〵の會衆くわいしうことごとくシロに集あつまりて彼かれらの所󠄃ところに攻せめのぼらんとす〘332㌻〙

13 イスラエルの子孫ひと〴〵すなはち祭司さいしエレアザルの子こピハネスをギレアデの地ちに遣󠄃つかはしてルベンの子孫しそんガドの子孫しそんおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばの所󠄃ところに至いたらしめ 14 イスラエルの各々おの〳〵の支󠄂派󠄄わかれの中うちより父󠄃祖ふその家いへの牧伯つかさ一人ひとりづつを擧あげて合あはせて十人にんの牧伯つかさを之これに伴󠄃ともなはしむ是これみなイスラエルの家族やからの中うちにて父󠄃祖ふその家いへの長かしらたる者ものなりき 15 彼かれらギレアデの地ちに往󠄃ゆきルベンの子孫しそんガドの子孫しそんおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかばにいたりて之これに語かたりて言いひけらく 16 ヱホバの全󠄃ぜん會衆くわいしうかく言いふ汝なんぢらイスラエルの神かみにむかひて愆とがを犯をかし今日こんにちすでに飜ひるがへりてヱホバに從したがはざらんとし即すなはち己おのれのために一ひとつの壇だんを築きづきて今日こんにちヱホバに叛󠄃そむかんとするは何事なにごとぞや 17 ベオルの罪つみわれらに足たらざらんや之これがためにヱホバの會衆くわいしうに災禍わざはひくだりたりしかども我われら今日こんにちまでも尙なほ身みを潔󠄄きよめてその罪つみを棄すてざるなり 18 然しかるに汝なんぢらは今日こんにちひるがへりてヱホバに從したがはざらんとするや汝なんぢら今日けふヱホバに叛󠄃そむけば明日あすはヱホバ、イスラエルの全󠄃ぜん會衆くわいしうを怒いかりたまふべし 19 然さりながら汝なんぢらの所󠄃有󠄃もちものの地ちもし潔󠄄きよからずばヱホバの幕屋まくやのたてるヱホバの產業さんげふの地ちに濟わたり來きて我われらの中うちにて所󠄃有󠄃もちものを獲えよ惟たゞわれらの神かみヱホバの壇だんの外ほかに壇だんを築きづきてヱホバに叛󠄃そむく勿なかれまた我われらに悖もとるなかれ 20 ゼラの子こアカン詛のろはれし物ものにつきて愆とがを犯をかしつひにイスラエルの全󠄃ぜん會衆くわいしうに震怒いかり臨のぞみしにあらずや且かつまた其その罪つみにて滅亡ほろびし者ものは彼人かのひとひとりにはあらざりき
 436㌻ 

21 ルベンの子孫しそんガドの子孫しそんおよびマナセの支󠄂派󠄄わかれの半󠄃なかば答こたへてイスラエルの宗族やからの長等かしらたちに言いひけるは 22 諸もろ〳〵の神かみの神かみヱホバ諸もろ〳〵の神かみの神かみヱホバ知しろしめすイスラエルも亦また知しらんもし叛󠄃そむく事ことあるひはヱホバに罪つみを犯をかす事ことならば汝なんぢ今日けふ我われらを救すくふなかれ 23 我われらが壇だんを築きづきし事こともし飜ひるがへりてヱホバに從したがはざらんが爲ためなるか又󠄂または其その上うへに燔祭はんさい素祭そさいを献さゝげんが爲ためなるか又󠄂またはその上うへに酬恩祭しうおんさいの犧牲いけにへを獻さゝげんがためならばヱホバみづからその罪つみを問とひ討たゞしたまへ 24 我等われらは遠󠄄とほき慮おもんぱかりをもて故ことさらに斯かくなしたるなり即すなはち思おもひけらく後のちの日ひにいたりて汝なんぢらの子孫しそんわれらの子孫しそんに語かたりて言いふならん汝なんぢらはイスラエルの神かみヱホバと何なにの關係かかはりあらんや 25 ルベンの子孫しそんおよびガドの子孫しそんよヱホバ我われらと汝なんぢらの間あひだにヨルダンを界さかひとなしたまへり汝なんぢらはヱホバの中うちに分󠄃ぶんなしと斯かくいひてなんぢらの子孫しそんわれらの子孫しそんとしてヱホバを畏おそるることを息やめしめんと 26 是故このゆえに我われら言いひけらく我われらいま一ひとつの壇だんを我われらのために築きづかんと是これ燔祭はんさいのために非あらずまた犧牲いけにへのために非あらず 27 惟たゞし之これをして我われらと汝なんぢらの間あひだおよび我われらの後のちの子孫しそんの間あひだに證あかしとならしめて我われら燔祭はんさい犧牲いけにへおよび酬恩祭しうおんさいをもてヱホバの前󠄃まへにその職務つとめをなさんがためなり然しかせば汝なんぢらの子孫しそん後のちの日ひいたりて我われらの子孫しそんに汝なんぢらはヱホバの中うちに分󠄃ぶんなしと言いふこと無なからん〘333㌻〙 28 是こゝをもて我われら言いへり彼かれらが我われらまたは後のちの日ひに我われらの子孫しそんに然しかいはばその時とき我われら言いはん我われらの父󠄃祖ふその築きづきたりしヱホバの壇だんの模形かたを見みよ是これは燔祭はんさいのためにも非あらずまた犧牲いけにへのためにもあらず我われらと汝なんぢらとの間あひだの證あかしなり 29 ヱホバに叛󠄃そむき飜ひるがへりて今日こんにちヱホバに從したがふことを息やめ我われらの神かみヱホバの幕屋まくやの前󠄃まへにあるその祭壇さいだんの外ほかに燔祭はんさい素祭そさい犧牲いけにへなどのために壇だんを築きづくことは我われらの絕たえて爲なさざる所󠄃ところなり
 437㌻ 

30 祭司さいしピネハスおよび會衆くわいしうの長等をさたち即すなはち彼かれとともなるイスラエルの宗族やからの首等かしらたちはルベンの子孫しそんガドの子孫しそんおよびマナセの子孫しそんが述󠄃のべたる言ことばを聞きゝて善よしとせり 31 祭司さいしエレアザルの子こピネハスすなはちルベンの子孫しそんガドの子孫しそんおよびマナセの子孫しそんに言いひけるは我われら今日こんにちヱホバの我われらの中なかに在いますを知しる其そは汝なんぢらヱホバにむかひて此この愆とがを犯をかさざればなり今いまなんぢらはイスラエルの子孫しそんをヱホバの手てより救すくひいだせりと 32 祭司さいしエレアザルの子こピネハスおよび牧伯等をさたちすなはちルベンの子孫しそんおよびガドの子孫しそんに別わかれてギレアデの地ちよりカナンの地ちに歸かへりイスラエルの子孫ひと〴〵にいたりて復命かへりごとしけるに 33 イスラエルの子孫ひと〴〵これを善よしとせり而しかしてイスラエルの子孫ひと〴〵神かみを讃ほめルベンの子孫しそんおよびガドの子孫しそんの住󠄃すみをる國くにを滅ほろぼしに攻せめ上のぼらんと重かさねて言いはざりき 34 ルベンの子孫しそんおよびガドの子孫しそんその壇だんをエド(證あかし)と名なづけて云いふ是これは我われらの間あひだにありてヱホバは神かみにいますとの證あかしをなす者ものなりと

第23章

1 ヱホバ、イスラエルの四方よもの敵てきをことごとく除のぞきて安息あんそくをイスラエルに賜たまひてより久ひさしき後のちすなはちヨシユア年邁としすすみて老おいたる後のち 2 ヨシユア一切すべてのイスラエル人びとすなはち其その長老としより首領かしら裁判󠄄人さばきびと官吏󠄄つかさびとなどを招まねきよせて之これに言いひけるは 3 我われは年としすすみて老おゆ汝なんぢらは已すでに汝なんぢらの神かみヱホバが汝なんぢらのために此このもろもろの國人くにびとに行おこなひたまひし事ことを盡こと〴〵く見みたり即すなはち汝なんぢらの神かみヱホバみづから汝なんぢらのために戰たゝかひたまへり 4 視みよ我われヨルダンより日ひの入いる方かた大海おほうみまでの此このもろもろの漏もれのこれる國々くに〴〵および已すでに滅ほろぼしたる一切すべての國々くに〴〵を籤くじにて汝なんぢらに分󠄃わかちて汝なんぢらの支󠄂派󠄄わかれの產業さんげふとなさしめたり 5 汝なんぢらの神かみヱホバみづから汝なんぢらの前󠄃まへよりその國民くにたみを打うち攘はらひ汝なんぢらの目めの前󠄃まへよりこれを逐󠄃おひはらひたまはん而しかして汝なんぢらは汝なんぢらの神かみヱホバの汝なんぢらに宣のたまひしごとく之これが地ちを獲うるにいたるべし〘334㌻〙 6 然されば汝なんぢら勵はげみてモーセの律法おきての書ふみに記しるされたる所󠄃ところを盡こと〴〵く守まもり行おこなへ之これを離はなれて右みぎにも左ひだりにも曲まがるなかれ 7 汝なんぢらの中間なかに遺󠄃のこりをる是等これらの國人くにびとの中なかに往󠄃ゆくなかれ彼かれらの神かみの名なを唱となふるなかれ之これを指さして誓ちかはしむる勿なかれ又󠄂またこれに事つかへこれを拜をがむなかれ
 438㌻ 
8 惟たゞ今日こんにちまで爲なしたるごとく汝なんぢらの神かみヱホバに附つきしたがへ 9 それヱホバは大おほいにして且かつ强つよき國民くにたみを汝なんぢらの前󠄃まへより逐󠄃おひはらひたまへり汝なんぢらには今日こんにちまで當あたることを得うる人ひと一箇ひとりもあらざりき 10 汝なんぢらの一人ひとりは千人にんを逐󠄃おふことを得えん其そは汝なんぢらの神かみヱホバ汝なんぢらに宣のたまひしごとく自みづから汝なんぢらのために戰たゝかひたまへばなり 11 然されば汝なんぢら自みづから善よく愼つゝしみて汝なんぢらの神かみヱホバを愛あいせよ 12 然しからずして汝なんぢら若もし後あともどりしつつ是等これらの國人くにびとの漏もれのこりて汝なんぢらの中間なかに止とゞまる者等ものどもと親したしくなり之これと婚姻こんいんをなして互たがひに相あひ往󠄃來ゆききしなば 13 汝なんぢら確かたく知しれ汝なんぢらの神かみヱホバかさねて是等これらの國人くにびとを汝なんぢらの目めの前󠄃まへより逐󠄃おひはらひたまはじ彼かれら反かへつて汝なんぢらの羂わなとなり罟あみとなり汝なんぢらの脇わきに鞭むちとなり汝なんぢらの目めに莿とげとなりて汝なんぢら遂󠄅つひに汝なんぢらの神かみヱホバの汝なんぢらに賜たまひしこの美よき地ちより亡ほろび絕たえん

14 視みよ今日けふわれは世人よのひとの皆みなゆく途󠄃みちを行ゆかんとす汝なんぢら一心いつしん一念いちねんに善よく知しるならん汝なんぢらの神かみヱホバの汝なんぢらにつきて宣のたまひし諸もろ〳〵の善事よきことは一ひとつも缺かくる所󠄃ところなかりき皆みななんぢらに臨のぞみてその中うち一ひとつも缺かけたる者ものなきなり 15 汝なんぢらの神かみヱホバの汝なんぢらに宣のたまひし諸もろ〳〵の善事よきことの汝なんぢらに臨のぞみしごとくヱホバまた諸もろ〳〵の惡あしき事ことを汝なんぢらに降󠄄くだして汝なんぢらの神かみヱホバの汝なんぢらに與あたへしこの美よき地ちより終󠄃つひに汝なんぢらを滅ほろぼし絕たちたまはん 16 汝なんぢら若もしなんぢらの神かみヱホバの汝なんぢらに命めいじたまひしその契󠄅約けいやくを犯をかし往󠄃ゆきて他神あだしかみに事つかへてこれに身みを鞠かがむるに於おいてはヱホバの震怒いかりなんぢらに向むかひて燃もえいでてなんぢらヱホバに與あたへられし善よき地ちより迅󠄄速󠄃すみやかに亡ほろびうせん
 439㌻ 

第24章

1 茲こゝにヨシユア、イスラエルの一切すべての支󠄂派󠄄わかれをシケムに集あつめイスラエルの長老としより首領かしら裁判󠄄人さばきびと官吏󠄄つかさびとなどを招まねきよせて諸共もろともに神かみの前󠄃まへに進󠄃すゝみいで 2 而しかしてヨシユアすべての民たみに言いひけるはイスラヱルの神かみヱホバかく言いひたまふ汝なんぢらの遠󠄄祖とほつおやすなはちアブラハムの父󠄃ちゝたりナホルの父󠄃ちゝたりしテラのごときは在昔むかし河かはの彼旁かなたに住󠄃すみて皆みな他神あだしかみに事つかへたりしが 3 我われなんぢらの先祖せんぞアブラハムを河かはの彼旁かなたより携たづさへ出いだしてカナンの全󠄃地ぜんちを導󠄃みちびきてすぎその子孫しそんを增まさんとして之これにイサクを與あたへたり〘335㌻〙 4 而しかしてイサクにヤコブとエサウを與あたへエサウにセイル山やまを與あたへて獲えさせたりまたヤコブとその子等こどもはエジプトに下くだれり 5 我われモーセおよびアロンを遣󠄃つかはしまた災禍わざはひをエジプトに降󠄄くだせり我わがその中なかに爲なしたる所󠄃ところの事ことのごとし而しかして後のちわれ汝なんぢらを導󠄃みちびき出いだせり 6 我われなんぢらの父󠄃ちゝをエジプト入いり導󠄃みちびき出いだし汝なんぢら海うみに至いたりしにエジプト人びと戰車いくさぐるまと騎兵きへいとをもて汝なんぢらの後あとを追󠄃おふて紅海こうかいに來きたりけるが 7 汝なんぢらの父󠄃等ちちたちヱホバに呼よばはりければヱホバ黑暗󠄃くらやみを汝なんぢらとエジプト人びととの間あひだに置おき海うみを彼かれらの上うへに傾かたむけて彼かれらを淹おほへり汝なんぢらは我わがエジプトにて爲なしたる事ことを目めに觀みたり斯かくて汝なんぢらは日ひひさしく曠野あらのに住󠄃すみをれり 8 我われまたヨルダンの彼旁かなたにすめるアモリ人びとの地ちに汝なんぢらを携たづさへいれたり彼かれら汝なんぢらと戰たゝかひければ我われかれらを汝なんぢらの手てに付わたしかれらの地ちをなんぢらに獲えしめ彼かれらを汝なんぢらの前󠄃まへより滅ほろぼし去さり 9 時ときにモアブの王わうチツポルの子こバラク起󠄃たちてイスラエルに敵てきし人ひとを遣󠄃つかはしてペオルの子こバラムを招まねきて汝なんぢらを詛のろはせんとしたりしが 10 我われバラムに聽きくことを爲せざりければ彼かれかへつて汝なんぢらを祝しゆくせり斯かくわれ汝なんぢらを彼かれの手てより拯すくひ出いだせり 11 而しかして汝なんぢらヨルダンを濟わたりてヱリコに至いたりしにヱリコの人々ひと〴〵すなはちアモリ人びとペリジ人びとカナン人びとヘテ人びとギルガシ人びとヒビ人びとヱブス人等びとらなんぢらに敵てきしたりしが我われかれらを汝なんぢらの手てに付わたせり 12 われ黃蜂くまばちを汝なんぢらの前󠄃まへに遣󠄃つかはして彼かれのアモリ人びとの王わう二人ふたりを汝なんぢらの前󠄃まへより逐󠄃おひはらへり汝なんぢらの劍つるぎまたは汝なんぢらの弓ゆみを用もちひて斯かくせしに非あらず
 440㌻ 
13 而しかして我われなんちらが勞らうせしに非あらざる地ちを汝なんぢらに與あたへ汝なんぢらが建󠄄たてたるに非あらざる邑まちを汝なんぢらに與あたへたり汝なんぢらは今いまその中なかに住󠄃すみをる汝なんぢらは亦また己おのれが作つくりたるに非あらざる葡萄園ぶだうぞのと橄欖かんらんの園そのとにつきて食󠄃くらふ

14 然されば汝なんぢらヱホバを畏おそれ赤心まごころと眞󠄃實まこととをもて之これに事つかへ汝なんぢらの先祖せんぞが河かはの彼邊󠄎かなたおよびエジプトにて事つかへたる神かみを除のぞきてヱホバに事つかへよ 15 汝なんぢら若もしヱホバに事つかふることを惡あしとせば汝なんぢらの先祖せんぞが河かはの彼邊󠄎かなたにて事つかへし神々かみ〴〵にもあれ又󠄂または汝なんぢらが今いまをる地ちのアモリ人びとの神々かみ〴〵にもあれ汝なんぢらの事つかふべき者ものを今日こんにち選󠄄えらべ但たゞし我われと我わが家いへとは共ともにヱホバに事つかへん

16 民たみこたへて言いひけるはヱホバを棄すてて他神あだしかみに事つかふることは我等われらきはめて爲せじ 17 其そは我われらの神かみヱホバみづから我等われらと我われらの先祖せんぞとをエジプトの地ち奴隸どれいの家いへより導󠄃みちびき上のぼりかつ我われらの目めの前󠄃まへにかの大おほいなる徴しるしを行おこなひ我われらが往󠄃ゆきし一切すべての路みちにて我われらを守まもりまた我われらが其その中間なかを通󠄃とほりし一切すべての民たみの中うちにて我われらを守まもりたまひければなり〘336㌻〙 18 而しかしてヱホバ此この地ちに住󠄃すみをりしアモリ人びとなどいふ一切すべての民たみを我われらの前󠄃まへより逐󠄃おひはらひたまへり然されば我われらもヱホバに事つかへん彼かれは我われらの神かみなればなり

19 ヨシユア民たみに言いひけるは汝なんぢらはヱホバに事つかふること能あたはざらん其そは彼かれは聖󠄃きよき神かみまた妬ねたみたまふ神かみにして汝なんぢらの罪愆つみとがを赦ゆるしたまはざればなり 20 汝なんぢら若もしヱホバを棄すてて他神あだしかみに事つかへなば汝なんぢらに福祉さいはひを降󠄄くだしたまへる後のちにも亦またひるがへりて汝なんぢらに災禍わざはひを降󠄄くだして汝なんぢらを滅ほろぼしたまはん 21 民たみヨシユアに言いひけるは否いな我われら必かならずヱホバに事つかふべしと 22 ヨシユア民たみに向むかひて汝なんぢらはヱホバを選󠄄えらびて之これに事つかへんといへりなんぢら自みづからその證人あかしびとたりと言いひければ皆みな我われらは證人あかしびとなりと答こたふ
 441㌻ 
23 ヨシユアまた言いへり然されば汝なんぢらの中うちにある異ことなる神かみを除のぞきてイスラエルの神かみヱホバに汝なんぢらの心こゝろを傾かたむけよ 24 民たみヨシユアに言いひけるは我われらの神かみヱホバに我われらは事つかへ其その聲こゑに我われらは聽きゝしたがふべしと 25 ヨシユアすなはち其その日ひ民たみと契󠄅約けいやくを結むすびシケムにおいて法度のりと定規さだめとを彼かれらのために設まうけたり 26 ヨシユアこれらの言ことばを神かみの律法おきての書ふみに書かきしるし大おほいなる石いしをとり彼處かしこにてヱホバの聖󠄃所󠄃せいじよの傍かたはらなる樫かしの樹きの下もとに之これを立たて 27 而しかしてヨシユア一切すべての民たみに言いひけるは視みよ此この石いしわれらの證あかしとなるべし是これはヱホバの我われらに語かたりたまひし言ことばをことごとく聞きゝたればなり然されば汝なんぢらが己おのれの神かみを棄すつること無なからんために此この石いしなんぢらの證あかしとなるべしと 28 かくてヨシユア民たみを各々おの〳〵その產業さんげふに歸かへしさらしめたりき

29 是これらの事ことの後のちヱホバの僕しもべヌンの子こヨシユア百十歳さいにして死しねり 30 人衆ひと〴〵これをその產業さんげふの地ちの內うちにてテムナテセラに葬はうむれりテムナテセラはエフライムの山地やまちにてガアシ山やまの北きたにあり 31 イスラエルはヨシユアの世よにある日ひの間あひだまたヱホバがイスラエルのために行おこなひたまひし諸もろ〳〵の事わざを識しりゐてヨシユアの後あとに生存いきのこれる長老等ちやうらうたちの世よにある日ひの間あひだつねにヱホバに事つかへたり

32 イスラエルの子孫ひと〴〵のエジプトより携たづさへ上のぼりしヨセフの骨ほねを昔むかしヤコブが銀ぎん百枚まいをもてシケムの父󠄃ちゝハモルの子等こどもより買かひたりしシケムの中なかなる一ひとつの地ちに葬はうむれり是これはヨセフの子孫しそんの產業さんげふとなりぬ 33 アロンの子こエレアザルもまた死しねり人衆ひと〴〵これを其その子こピネハスがエフライムの山地やまちにて受うけたりし岡をかに葬はうむれり〘337㌻〙
 442㌻